
九州・鹿児島県に位置する霧島山の火口・新燃岳で、大規模な噴火が発生する可能性が高まっている。火山活動の活発化に加え、周辺のトカラ列島では地震が頻発しており、地域全体が緊張感に包まれている。
『朝日新聞』によると、火山の専門家たちは先月22日に確認された新燃岳の噴火について「7年ぶりの活動であり、さらに大規模な爆発につながる恐れがある」と分析。実際、今月3日には噴煙が上空5,000メートルまで立ち上り、南西に位置する霧島市では大量の火山灰が降り注いだ。これを受け、気象庁は噴火警戒レベルを2から3(入山規制)に引き上げた。
産業技術総合研究所の地質調査総合センターに所属する宮城磯治首席研究員は、「新たなマグマの供給が確認されており、活動がこれまでとは異なる様相を見せている。さらなる大噴火の可能性も否定できない」と語る。
一方で、鹿児島県民を脅かしているのは火山だけではない。トカラ列島では先月21日以降、小規模な地震が1,700回以上観測されている。『読売新聞』によると、十島村地域では今月9日午後5時までに震度1以上の地震が1,725回に達しており、今月3日以降は「震度6弱」に達する強い揺れも確認された。
震度6弱とは、人が立っているのが困難になるほどの激しい揺れで、壁や窓が破損し、本棚が倒れるレベルの衝撃とされる。地震調査委員会の平田直委員長は会見で、「非常に大きな地殻変動が起きている」として、今後さらなる注意が必要だと警鐘を鳴らした。
火山と地震が同時進行する異常事態の中、鹿児島の住民たちは不安な日々を余儀なくされている。
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