26.4 C
Tokyo
2025年07月17日木曜日
ホームトレンド【高級の裏に奴隷労働】51万円カシミアが1万4千円で外注、ロロ・ピアーナが司法管理に

【高級の裏に奴隷労働】51万円カシミアが1万4千円で外注、ロロ・ピアーナが司法管理に

引用:youngberry
引用:youngberry

フランスの高級ブランドグループ、ルイ・ヴィトン・モエ・ヘネシー(LVMH)傘下のイタリア高級カシミアブランド「ロロ・ピアーナ」が、中国系の下請け業者による違法な低賃金・長時間労働に関与したとして、司法管理下に置かれることになった。

14日(現地時間)イタリアの日刊紙「コリエレ・デラ・セラ」によると、ロロ・ピアーナが下請け業者による違法行為を黙認し、不当な利益を得ていたとして、今後1年間にわたり司法管理を受けるとミラノ裁判所が発表したという。

ロロ・ピアーナは、カシミアジャケット(消費者価格約51万円)を製造する際、1次下請け業者に製造を委託しており、この業者はさらに、ミラノ近郊の中国系下請け企業に再委託業者に再委託していたのだ。この2次下請け業者では、不法滞在のアジア人労働者が夜間や休日も働かされ、衛生や安全基準を無視した過酷な環境で作業していたことが判明した。

当局は電力使用量のデータなどから、法定労働時間を大幅に超える長時間労働が行われていた事実を確認したという。さらに、労働者が生活していた寮も違法施設であることが明らかになった。実際、約51万円で販売される高級ジャケットの納入価格は、わずか80ユーロ(約1万4,000円)に過ぎなかった。

有名高級ブランドによる多重下請け構造と劣悪な労働実態が明るみに出るのは、これが初めてではない。2023年以降、ヴァレンティノ、ディオール、アルマーニといったブランドも同様の理由で司法管理措置を受けた前例がある。グローバル・コンサルティング企業「ベイン」によると、イタリアは世界の高級品の50~55%が生産されている中核拠点だという。

LVMHは2013年にロロ・ピアーナの株式80%を取得し、残りの20%は創業家が保有していると伝えられている。

関連記事

コメントを書く

あなたのコメントを入力してください。
ここにあなたの名前を入力してください

モバイルバージョンを終了