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2025年08月02日土曜日
ホームトレンド「私たちは一点に潰れて消える」ーー195億年後、宇宙はダークエネルギーの消失で“全てが終わる”?米中研究チームの予測が波紋

「私たちは一点に潰れて消える」ーー195億年後、宇宙はダークエネルギーの消失で“全てが終わる”?米中研究チームの予測が波紋

引用:京郷新聞
引用:京郷新聞

無限に広がると思われてきた宇宙が、じつは195億年後に一点へと縮小し、跡形もなく消滅する、そんな衝撃的なシナリオを示す研究結果が発表された。

この理論は「ビッグクランチ(大収縮)」と呼ばれるもので、宇宙全体が反転し、自らの中心へと崩壊するという概念。今回の研究によれば、その時点は今からおよそ195億年後になるという。

アメリカ・コーネル大学と中国・上海交通大学の研究チームは、論文プレプリントサイト「アーカイブ」を通じて「宇宙の寿命は333億年」とする分析結果を公開した。宇宙はビッグバンからすでに138億年が経過しており、残された時間は195億年と推定された。

研究チームは「宇宙は今後70億年ほどはこれまで通り緩やかに膨張を続ける」とする一方で、その後突如として収縮へ転じると予測。最終的には銀河、星、そして空間そのものが一点にまで押しつぶされ、存在そのものが消滅するという。

このようなシナリオは近年の科学界では少数派とされてきた。これまで主流だったのは「宇宙は永遠に膨張し続ける」とするモデル。しかし今回の研究はそれを覆すものであり、ダークエネルギー(暗黒エネルギー)の挙動が鍵を握ると指摘している。

ダークエネルギーとは、宇宙全体のエネルギーの約70%を占めるとされる未知の存在。その特徴として「斥力」、つまり万物を互いに押し離す力を持つことが知られている。この力があるからこそ、宇宙は現在も膨張を続けている。

ところが、観測データとシミュレーションの結果から、ダークエネルギーの力が永続的ではない可能性が浮上した。もしそのエネルギーがある時点で弱まるか消失すれば、ゴムひもを突然手放したように、宇宙が収縮へと跳ね返るという。

研究チームは「現時点では仮説に過ぎない」と慎重な姿勢を示しつつも、「近い将来に稼働する次世代の観測装置によって、理論の正確性がさらに検証されるだろう」と期待を寄せている。

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