シャオミのスマートドアロック、配達員を家主と誤認して勝手に解錠

中国のIT大手シャオミが販売するスマートドアロックに不具合が発生し、消費者の間に不安が広がっている。
顔認証で解錠するはずのシステムが、見知らぬ人物を家主と勘違いしてドアを開けてしまったのだ。
現地メディアの中華網などによると、最近SNS上でシャオミ製スマートドアロックの誤作動を捉えた映像が拡散され、話題となっている。
この被害に遭った家主は、当時の状況を収めた玄関前の防犯カメラ映像をSNSで公開した。
出来事が起きたのは今月10日の夕方。家主が出前を頼み、配達員が到着して料理の入った袋をドアノブに掛けた。
ところが、配達員が立ち去ろうとした瞬間、「ピピッ」という解錠音が鳴り響いた。玄関に設置されていたシャオミの「スマートドアロック2プロ」が、配達員の顔を家主と誤認し、自動でドアを開けてしまったのである。
当時、家主はベッドで横になりながら宿題をしており、玄関が勝手に解錠される音を聞いて驚愕したという。誤作動に気づいた家主はすぐに自撮りを行い、玄関近くに自分がいなかったことを証明する証拠として残した。

家主が公開した映像には、袋を掛けて立ち去ろうとした配達員が、突然の解錠音にぎょっとして振り返る様子も映っていた。
製品には「3D構造光顔認証技術」が搭載されている。目に見えない光点を顔に投影して輪郭や細部を精密にマッピングし、深層マッチングと検証を経て非接触で解錠できる仕組みだ。シャオミは「安全で信頼性の高い技術」と説明していた。
家主はすぐにカスタマーサービスへ連絡し、誤作動を報告。メーカーは修理担当者を派遣して製品を点検すると伝えたという。

家主によれば、これまでも自分の顔がうまく認識されないことはあったが、他人の顔を自分と誤認したのは今回が初めてだった。
シャオミ側は「同様の事例はこれまで確認されていない」としつつ、今回のケースを正式に記録し、追加調査のため関係部署に引き継いだと説明している。
注目の記事