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2025年08月18日月曜日
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「胃の中に数十本の釘が!」精神疾患患者の異物摂取、医師が下した前代未聞の治療判断

精神疾患による衝撃的な事例

精神疾患を抱える30代女性が大量の金属釘を飲み込んだ症例が医学界に報告された。

11日(現地時間)、国際学術誌「キュリアス(Cureus)」によると、ブラジルのカジュル大学病院で、双極性障害と境界性パーソナリティ障害を患う33歳のAさんが、約1か月前に大量の釘を飲み込み救急搬送された。

引用:Cureus
引用:Cureus

Aさんは来院5日前から腹痛が悪化し、黒色便が見られ始めたと訴えた。

幸いAさんは全身の容態が良好で、腹部に圧痛と軽度の不快感はあったものの、腹膜炎などの重篤な合併症は認められなかった。医療チームが実施した腹部X線検査では、腹部全体に広がる多数の釘が確認され、CT検査でも胃腸内に大量の金属異物が発見された。

繰り返される異物摂取と医療チームの治療方針

Aさんには過去に類似の異物摂取による4回の手術歴があり、広範囲にわたる腹部癒着が生じていた。

異物の数が多すぎたため内視鏡での除去が不可能であったことから、医療チームは追加の開腹手術を避け、保存的治療を選択した。

鎮痛剤を投与しながら、異物が自然排出されるまで慎重に経過観察する方法を採用した。

18日間の入院中に行われた定期的な腹部X線検査で、釘が徐々に肛門側へ移動していることが確認され、幸いにも腸閉塞や穿孔などの危険な合併症は発生しなかった。

最終的に全ての釘は深刻な合併症もなく完全に排出され、Aさんは精神科病棟での集中観察を条件に退院した。

医療チームは「この症例は、精神疾患患者における異物摂取が再発しやすいことを示している」と指摘し、「慎重な判断のうえで開腹手術ではなく保存的治療を選択することが、場合によっては安全かつ効果的な代替手段となり得る」と説明した。

引用:ゲッティイメージズ
引用:ゲッティイメージズ

一方、Aさんが患っている双極性障害は、うつ病よりも副作用が深刻で、より注意が必要な精神疾患として知られている。

この疾患は自殺企図率がうつ病より高いとされており、これは持続的な抑うつ状態よりも、気分が上昇した後に急激に落ち込む際の感情変化がより極端であるためである。

専門家は双極性障害が疑われる場合、速やかに精神科医の診察を受けるよう勧めている。

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