「薬を条件に性的な虐待」米刑務官に懲役224年 女子受刑者らに10年にわたり被害

米国の女子刑務所で約10年間にわたり受刑者に性的な虐待を繰り返した男性刑務官に、懲役224年が言い渡されたと、英紙『ガーディアン』が現地時間14日に報じた。
受刑者9人に対する暴行など60件以上の罪で有罪となったグレゴリー・ロドリゲス(57)は、この日の判決で懲役224年を言い渡された。女性13人に対して計90件の容疑があったが、一部は無罪となった。
ロドリゲスはカリフォルニア州最大の女性専用矯正施設であるセントラルカリフォルニア女子刑務所(CCWF)に27年間勤務していた。性的な虐待は発覚するまでの約10年間続けられていたとされる。
法廷では被害者たちの証言を通じて犯行の実態が明らかになった。
「ニキ」という名の女性は先月の法廷で「受刑者だった私は尊厳と人間性を奪われた」と述べ、「ロドリゲスは権力を利用して私を蹂躙し、犠牲にした。今も彼が私を突き落とした穴から這い上がろうとしている」と語った。
ある女性はビデオ通話で証言し、「ロドリゲスは私に性的な暴行を加えるする際、私が誰かの娘であることなど全く考えていなかった」と述べ、「こうした男がいるからこそ、私は女性たちに声を上げるよう促していく」と話した。
被害者側の弁護士が朗読した別の生存者の陳述書には、「ロドリゲスに強姦された後、カリフォルニア矯正更生局(CDCR)に性病検査と妊娠検査を求めたが、『危険な行為を認めなければならず、刑期に影響する可能性がある』と告げられた」との内容もあった。この被害者は当局が「長期間こうした事態を放置した」とし、「システムは機能していない」と訴えた。
また、薬物依存に苦しんでいた被害者は、ロドリゲスに「治療薬を与える」と言われて不適切な行為を強要され、代わりに違法薬物を与えられて薬物乱用に追い込まれたと証言した。
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