
フランスで、インターネット配信者が「自虐」をテーマにしたライブ配信中に死亡するという衝撃的な事件が発生し、地元検察が捜査に乗り出した。
19日(現地時間)、仏紙『ル・パリジャン』や『AFP通信』によると、ニース検察は前日、ニース近郊のコント地区でインターネット配信者ラファエル・グラヴァン氏(26)が死亡しているのが発見されたと明らかにした。
検察関係者は「現時点では不審な状況は確認されていないが、捜査は進行中である。死因を特定するために解剖が行われる予定だ」と説明した。
亡くなったのは「ジャン・フォルマノブ(JP)」の名前で活動していた配信者で、インスタグラム、TikTok、YouTube、Kickなど複数のプラットフォームで100万人以上のフォロワーを抱えていた。
当初はゲーム配信から活動を始めたが、後には他の配信者とともに過酷なチャレンジ企画を行い人気を得ていた。
死亡直前、JPは撮影のためコント地区内の宿泊施設を借り、普段から親しくしていた配信者2人と「自虐」をテーマにした配信を続けていた。JPは自ら暴行や屈辱を受ける姿をそのまま生配信していたという。
だが配信開始から10日目の19日、JPはベッドの上で死亡しているのが発見された。呼びかけても反応がなく、「奇妙な姿勢で横たわっている」という配信者仲間の声を最後に生配信は突如途絶え、その後死去の事実が伝えられた。
報道によれば、ニース検察はすでに過去8か月にわたり「オンライン上で脆弱な層を対象に意図的に行われた暴力行為」と関連し、JPを調査していた。
フランスのクララ・シャパーズAI・デジタル担当大臣は「JPは数か月にわたり屈辱と虐待を受けてきた」と述べ、「司法調査が進行中だ」と強調した。
JPが主に活動していた配信プラットフォーム「Kick」は彼の死に哀悼の意を示すとともに、当該配信に関する状況を緊急に検証中だと明らかにした。また「クリエイター保護のためガイドラインを策定し、順守している」と付け加えた。
JPの死後、親しいインフルエンサーは「こんな日が来るのではといつも恐れていた」とし、「JPの最期が映った映像を拡散しないでほしい」と訴えた。


注目の記事