
マクドナルドが米国で「5ドル(約743円)メニュー」を導入し、価格引き下げに乗り出した。離れていく消費者の心を捉える狙いだ。
20日(現地時間)、『ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)』は「消費者がメニュー価格の急騰に反発し、バーガーチェーンが価格競争力の回復に動いている」と伝え、「マクドナルドは、加盟店オーナーが価格引き下げに同意する場合、財政支援を提供すると提案した」と報じた。
報道によると、マクドナルドは米国内の加盟店と協議し、人気セットメニュー8種の価格を単品メニュー合計より15%低く設定することで合意した。
値下げは9月から適用され、加盟店オーナーは来年初めまでこれを維持する必要がある。
マクドナルドはさらに、5ドル(約743円)の朝食メニューと8ドル(約1,188円)のビッグマック・マックナゲットセットメニューも発売予定だ。昨年、一時的に5ドル(約743円)のセットメニューを導入し、好評を博した経緯がある。
この動きは、最近の米国消費者の食費負担増加を反映したものとみられる。
5日に発表された米AP-NORC世論調査によると、回答者の57.0%が「食料品費の支出が主なストレス要因」と答えている。
マクドナルドは今月初めの業績発表で、第2四半期の売上高が前年同期比5%増の68億4,000万ドル(約1兆160億円)を記録したと発表した。ただし、主要顧客層である低所得者の来店は減少したという。
最高経営責任者(CEO)のクリス・ケンプチンスキー氏は「マクドナルドの価値に対する消費者の全体的な認識を形成する最大の要因はメニューだ」と述べ、この問題に取り組む必要性を強調した。さらに「第2四半期に低所得層の外食が二桁減少した」とし、「彼らを再び引き付けることが重要だ」と付け加えた。
マクドナルドはこれまで一貫して価格を引き上げてきた。看板メニューのビッグマックコンボセットの価格は2019年から2024年までに27%上昇し、昨年には18ドル(約2,674円)のビッグマックセットが物議を醸した。
当時、マクドナルド米国法人社長は異例の公開書簡を発表し、「特定店舗の例外的なケースに過ぎない」と釈明した。
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