
複数の国籍からなる14~17歳の男子生徒7人が、20代の女性教師に対し集団性暴行を加えた事件が明らかとなり、オーストリアに衝撃が走った。
オーストリア「ホイテ紙」やドイツ「dpa通信」の報道によると、被告らは今年10月6日(現地時間)、オーストリアの首都ウィーンに所在する刑事裁判所303号法廷に、刑務官14人の護衛の下で安全が確保された少年被告7人が出廷し、ほとんどの容疑で無罪を主張したと伝えている。少年らはオーストリア人、イラク人、アフガニスタン人、ルーマニア人などで構成され、29歳の教師A氏に対する強姦、虐待、恐喝、窃盗などの容疑に問われている。
この衝撃的な事件の発端は、A氏が昨年、当時16歳であった男子生徒Bと性的関係を持ったことにある。Bはかつてのクラスメートであり、卒業後もインスタグラムなどを通じ連絡を取り合っていた。そして昨年4月、互いの合意の下で関係に至った。オーストリアの法律では、14歳以上の場合、性的自己決定権が認められているため、この男子生徒との性的関係において、教師であるA氏は刑法上の罪を犯したわけではなかった。
しかし、BがA氏との性的関係を友人たちに自慢したことから、事態は取り返しのつかない泥沼へと発展した。 昨年5月、Bの友人たちがA氏の自宅を訪れ、自らをギャングの一員と名乗り、家に入ることを要求した。拒否すれば、生徒との関係を暴露すると脅迫したのである。彼らは当初、A氏の自宅を薬物の保管場所として利用し始め、その後A氏に対し個別および集団での性的暴行を加えた。さらに、彼らはA氏と共に薬物を使用した状態で性的虐待を加える場面もあり、その様子を撮影した。A氏が勤務する学校にこれをばら撒くと脅し、食事、飲み物、タバコ、タクシー代などを恐喝したとみられている。

A氏は、職場と名誉を失うことへの恐怖から、昨年7月から今年1月までの約6か月間、男子生徒たちによる虐待に耐えてきたという。被告のうち14~15歳の3人は、今年1月にA氏のアパートに侵入し、宝石、時計、サングラスなどを盗んだ。その後、証拠隠滅のためにアパートに放火した容疑もかけられている。
これに関連して、被告らは窃盗の容疑は認めたものの、故意による放火の容疑については否認している。7人の被告全員は、A氏との性的関係は双方の合意に基づくものであり、性的暴行ではなかったと主張している。
A氏側の弁護士は、事件が今後もメディアで集中的に報道されることで、A氏が再びトラウマを負うことを避けたいとして、裁判の非公開を求めた。裁判所はこの要請を認めた。本件の判決言い渡しは、10月20日に行われる予定である。
コメント0