ソーセージや点心から人工の歯を続々発見 中国で衝撃広がる――「人肉が混ざっているのでは」と怪談も拡散
中国各地で「食品の中から人工歯が見つかった」との通報が相次ぐ

最近、中国ではソーセージや点心、ケーキなどの加工食品から、人の歯とみられる異物が次々と見つかり、食品安全への不信が広がっている。
香港の英字紙「サウスチャイナ・モーニング・ポスト(SCMP)」によると、今月13日、中国北東部・吉林省の屋台で女性が子どものために購入したソーセージの中から、つながった3本の人工歯が見つかった。女性はすぐに当局へ通報した。
販売者は「販売時には歯など入っていなかった」と主張したが、地域の市場監督当局が介入すると謝罪したという。
同日、南部・広東省東莞市の点心チェーン店でも、男性客が口にした点心の中から2本の人間の歯が見つかる騒ぎが起きた。店側は「本社から直接納品された製品だ」と説明したものの、歯の出所は不明で、当局が調査を進めている。

翌14日には、上海の会員制量販店「サムズクラブ」で購入したナツメとクルミのケーキの箱の中から、金属ネジが付いた人工歯が発見された。
サムズクラブは中国国内20都市以上で50店舗を展開し、高品質で安全な食品を扱うことで知られているだけに、衝撃は大きかった。
この商品を購入した消費者はすぐに抗議し、店側から補償金として1,000元(約2万円)の支払いを提案されたが、対応に納得できず受け取りを拒否した後、当局に通報し、上海市浦東新区の市場監督局が正式な調査に乗り出した。
一連の事件をめぐっては、「食品工場の従業員が生産過程で誤って人工歯を落としたのではないか」という見方が強まっている。
しかし、食品安全の専門家は「製造ラインでは異物を防ぐためのX線検査や除去システムが導入されている。それにもかかわらず異物が混入したのは、非常に重大な管理上の欠陥だ」と指摘する。
一部のSNS上では、「人肉を混ぜているのではないか」といった極端な噂まで飛び交っている。
中国の食品安全法では、安全基準を満たさない食品を製造・販売した企業に対し、購入価格の10倍または損害額の3倍のうち高い方の金額を賠償するよう義務付けている。最低賠償額は1,000元(約2万円)と定められている。














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