
イタリアの都市で、世界的テノール歌手ルチアーノ・パヴァロッティの銅像が工事用の足場に覆われ、論争を呼んでいる。
3日(現地時間)、仏紙「ル・フィガロ」や英紙「ガーディアン」などによると、イタリア東部ペーザロ中心部の広場で冬季の屋外アイスリンク設置工事が進む中、実物大のパヴァロッティの銅像が工事用構造物に覆われ、膝下が見えない状態となった。
2007年に死去した世界三大テナーのパヴァロッティを追悼する目的で、銅像は2024年4月に市当局が建立した。生前、毎年夏に同市に滞在していた縁を記念して制作された。
しかし、アイスリンク設置工事の過程で、同市のアンドレア・ビアンカーニ市長が現場写真をソーシャルメディア(SNS)に投稿し、「銅像とハイタッチをしてみて」と書き込んだところ、オンライン上で話題となり、市民が記念撮影のために列を作る事態となった。
これに対し、妻のニコレッタ・マントヴァーニは現地メディアに対し「不適切な判断だ。追悼を掲げながら敬意を欠き、結果的に銅像を笑いの対象にしている」と批判した。あわせて、工事用構造物による銅像損傷の危険性を指摘した。
さらに、「必要ならば、銅像を移設するか、スケート場の設置場所を変更すべきだった。現在の対応はルチアーノを滑稽に見せている」とも述べた。
論争の拡大を受け、ビアンカーニ市長は「無礼な意図はなかった」と謝罪した上で「移設や位置変更も検討したが、損傷の恐れがあり技術的に不可能だった」と説明し「やむを得ない措置だった」と釈明した。













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