
インドネシアの小スンダ列島付近、東ヌサトゥンガラ州(NTT)東フローレス県に位置するレウォトビ・ラキラキ山が噴火した。標高1,584mのこの火山は、フローレス島で最も活発な火山の一つとされており、現在の警戒レベルは「3」に指定されている。
30日午前5時22分、レウォトビ・ラキラキ火山が大規模な噴火を起こしたと、インドネシア・エネルギー鉱物資源省(ESDM)傘下の火山・地質災害対策センター(PVMBG)が明らかにした。
PVMBGの報告によれば、噴煙により火口から約4,000メートル、海抜でおよそ5,584メートルに達する噴煙が立ち上り、強い爆発音を伴ったという。
同センターの統計によると、レウォトビ・ラキラキ火山では2025年に入ってからすでに383回の噴火が観測されており、27日にも噴火が発生、噴煙は同様に4,000メートルの高さまで達し、濃い灰色の火山灰が北および北東に厚く広がったという。

一方、東フローレス県の災害防止局は、現時点で人的被害や物的被害に関する発表を行っていない。
PVMBGは、住民や観光客に対し、火口から半径6キロメートル以内の立ち入りを禁止し、現地政府の指示に従うよう強く呼びかけている。また、大雨による火山灰の堆積で土石流が発生する可能性があるとして警戒を促している。さらに、火山灰の降下地域の住民には、呼吸器への影響を防ぐためマスクの着用を推奨している。