
数千匹のヤドカリを国外に持ち出そうとしていた中国人の団体が、スーツケースの「異音」により警察に逮捕された。
8日付のジャパン・タイムズなどによると、鹿児島県奄美群島の警察は7日、当局の許可を得ずにヤドカリを所持していた容疑で、中国人のリャオ・ズービン(24)、ソン・ジェンハオ(26)、グオ・ジャウェイ(27)を逮捕したという。
彼らは奄美大島のホテルにスーツケース6個を預けていたが、保管中に不審な物音がしたため、ホテルのスタッフが警察に通報したと伝えられている。
通報を受けて出動した警察がスーツケースを開けてみたところ、中にはびっしりとヤドカリが詰め込まれており、総重量は160kgに達していたという。
押収されたヤドカリは、日本政府が「国の天然記念物」に指定した保護種であり、1匹あたり最大2万円で取引される場合もあるとのことだ。
警察は「容疑者らがペットか食用化、もしくは両方の目的で持ち込んだ可能性を視野に入れて捜査している」と発表した。
ヤドカリは中国でペットとして人気があり、それを利用して利益を得ようとする密輸行為が増加傾向にあるという。
先月には、台湾国籍の男性2人が沖縄からヤドカリ998匹を密輸しようとしたものの、配送会社のX線検査で発覚し逮捕されるという事件も起きたと伝えられている。