メインメニューへスキップ(上段) メインコンテンツへスキップ メインメニューへスキップ(下段)

「失われた物質」の謎が解明!?巨大銀河団で高温ガスのフィラメント構造を発見…宇宙モデルを裏付ける証拠に

佐藤美穂 アクセス  

引用:JAXA
引用:JAXA

国際研究チーム「宇宙の『失われた物質』の問題解決の糸口…標準宇宙モデルを裏付け」

銀河団(cluster)数十個が集まった宇宙の巨大構造、シャプレー超銀河団(Shapley Supercluster)で、天の川銀河(Milky Way)の質量の10倍に相当する高温ガスが糸状に広がる巨大なフィラメント構造が発見された。

オランダのライデン大学天文台のコンスタンティノス・ミグカス博士が率いる国際研究チームは20日、科学誌『天文学と天体物理学(Astronomy & Astrophysics)』で、X線宇宙望遠鏡を用いてシャプレー超銀河団内の4つの銀河団を結ぶ巨大な高温ガスフィラメントを発見したと発表した。

研究チームは、このフィラメントの質量が天の川銀河の10倍以上で、宇宙の「失われた物質」の一部が含まれている可能性があるとし、この発見が数十年来の宇宙の「失われた物質」の謎解明に貢献する可能性があると述べた。

宇宙観測で常に提起される問題の一つは、星、惑星、銀河など目に見える通常物質の量が理論上存在すべき量の約3分の1少ないことだ。標準宇宙モデルが正しければ、必ず存在するはずの物質が観測されていないのである。

研究チームは、宇宙モデルでも見えない物質が宇宙空間に糸状に伸びたガスの形、つまりフィラメント構造として存在する可能性が指摘されているが、フィラメントは一般に微弱で、近隣の天体からの光と区別するのが難しいと説明した。

彼らは本研究で、欧州宇宙機関(ESA)のX線宇宙望遠鏡XMM-Newtonと宇宙航空研究開発機構(JAXA)のすざく(Suzaku)X線宇宙望遠鏡でシャプレー超銀河団を観測し、これを他の望遠鏡の光学データと組み合わせて、銀河団間の巨大なガスフィラメント構造を特定した。

ケンタウルス座方向の6億5,000万光年先にあるシャプレー超銀河団は、25以上の銀河団と8,000以上の銀河が集まり、最大かつ最も密度の高い超銀河団の一つとされる。

研究チームは、すざくX線望遠鏡が広範囲にわたってフィラメントからの微弱なX線を捉え、XMM-Newton望遠鏡が観測領域内の超大質量ブラックホールなどからのX線を選別し、ガスフィラメントを精密に識別できたと説明した。

このフィラメントを構成するガスの温度は1,000万度を超え、総質量は天の川銀河の10倍に達し、長さは2,300万光年に及ぶと分析された。

共同研究に参加したドイツ・ボン大学のフロリアン・パコ博士は「2台のX線宇宙望遠鏡の協力により、フィラメント内のガスのみを正確に観測できた」とし、「このフィラメント構造は大規模宇宙シミュレーションと正確に一致した」と述べた。

研究チームは、本研究で4つの銀河団を結ぶ高温ガスフィラメントを発見し、その特性を正確に解明したとし、この成果は、特定の宇宙領域における「消失した質量」の問題を解決した初めての事例の一つだと明らかにした。

他の共同研究者であるESAのノルベルト・シャルテル博士は、この研究結果が標準宇宙モデルの説明を裏付けるとし、「失われた物質は実際には宇宙を横断する見えにくいフィラメントの中に隠れていた可能性がある」と述べた。

佐藤美穂
editor@kangnamtimes.com

コメント0

300

コメント0

[トレンド] ランキング

  • 【FIFA大炎上】W杯チケット前大会の5倍・100万円…「庶民裏切り」が現実に
  • 【中国人ジェスチャー】「10回考える」前に投稿した結果がこれ…ミス・フィンランド、即終了
  • 亡き母の霊を慰めた結果…中国で息子も同じウイルス感染
  • 「飢えた飼い犬が2歳女児を殺害」...米で起きた最悪の家庭内悲劇!両親に“第1級殺人”容疑
  • 「ここまでしないと服も買えないのか」中国で拡散する女性の“土下座動画”が突きつけた現実
  • 「母に監視されている」と信じ殺害、妄想に同調したAIチャットの影

こんな記事も読まれています

  • 今のテスラが中国EVを手本にしていた?元幹部証言で見えた開発の裏側
  • EV総量とほぼ同数、マスタングが追いついたフォード販売の異変
  • SF映画のような金色ボディと低い地上高、テスラ「ロボバン」映像が再拡散した理由
  • 「テスラの弱点解消?」運転者のための物理ボタンが突然現れた
  • 【映画が現実に】巨匠ロブ・ライナー監督夫妻、次男に刺殺される!“薬物依存”の苦悩が悲劇に
  • 「銃撃犯を素手で制圧!」銃を奪った英雄は警官ではなく、果物売る“ムスリム市民”
  • 【火に油】ミス・フィンランド、“つり目投稿”で王冠剥奪→政治家たちが同ポーズ拡散で自爆炎上!
  • 「お父さん、私を売らないで!」手放されると悟った犬、最後の“涙の懇願”が男の決断を変えた

こんな記事も読まれています

  • 今のテスラが中国EVを手本にしていた?元幹部証言で見えた開発の裏側
  • EV総量とほぼ同数、マスタングが追いついたフォード販売の異変
  • SF映画のような金色ボディと低い地上高、テスラ「ロボバン」映像が再拡散した理由
  • 「テスラの弱点解消?」運転者のための物理ボタンが突然現れた
  • 【映画が現実に】巨匠ロブ・ライナー監督夫妻、次男に刺殺される!“薬物依存”の苦悩が悲劇に
  • 「銃撃犯を素手で制圧!」銃を奪った英雄は警官ではなく、果物売る“ムスリム市民”
  • 【火に油】ミス・フィンランド、“つり目投稿”で王冠剥奪→政治家たちが同ポーズ拡散で自爆炎上!
  • 「お父さん、私を売らないで!」手放されると悟った犬、最後の“涙の懇願”が男の決断を変えた

おすすめニュース

  • 1
    「トランプ外圧の影か」ホンジュラス大統領選、2週間経っても決着つかず抗議デモ拡大

    ニュース 

  • 2
    トランプ「地上攻撃は間もなく」宣言…標的はベネズエラ、戦争カウントダウン開始か

    ニュース 

  • 3
    ミス・フィンランド、“指で目を吊り上げ”ジェスチャーで批判噴出→王冠剥奪へ「頭が痛かっただけ」?

    エンタメ 

  • 4
    「NATOは捨てる」...ゼレンスキーが条件提示!NATO放棄と引き換えに“西側集団防衛”要求

    ニュース 

  • 5
    【統帥権に異音】トランプ氏の州兵投入論、米軍最高位将軍が公開否定「内なる敵などいない」

    ニュース 

話題

  • 1
    「手抜きではありません」あえて撮影現場に“まっさらな台本”を持っていく理由?長年の経験が導いた独自スタイル

    エンタメ 

  • 2
    「米B-21を完コピーか?」レーダー無力化を狙う中国の新兵器、ステルス無人機“CH-7”が初飛行成功!

    フォトニュース 

  • 3
    フォークとナイフで巨大マグロと対面…人気大食いクリエイターの“伝説級”なスケール感が話題に

    エンタメ 

  • 4
    通算95週1位という異次元の到達点へ…テイラー・スウィフト、12thアルバムで再びビルボードの頂点に

    エンタメ 

  • 5
    英初の女性MI6長官「ロシアは混乱を輸出する」プーチンの策動に“徹底警戒”呼びかけ

    ニュース 

シェア

[cosmosfarm_share_buttons url="https://dailyview.net" title="ピッコン" align="center"]