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【半導体王の逆襲】エヌビディア、AIクラウドの急成長で”3強”を脅かす…1兆円超の契約で市場に衝撃

竹内智子 アクセス  

AIクラウド「DGX Cloud」が急成長…大手クラウド各社との競争は不可避に

AI半導体市場をリードするエヌビディア(NVIDIA)が、クラウドコンピューティング分野にも本格参入し、既存の市場支配者であるアマゾン、マイクロソフト(MS)、グーグルの「クラウド3強」を警戒させている。

26日(現地時間)、ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は、エヌビディアが2年前に立ち上げたAIインフラ基盤のクラウドサービス「DGX Cloud」の需要が急速に拡大していると報じた。

「DGX Cloud」は単なるインフラ提供にとどまらず、企業顧客を対象に高性能なAIコンピューティング環境やソフトウェア(SW)、専門家のサポートをワンストップで提供しているのが特徴だ。

引用:ZDNET Korea
引用:ZDNET Korea

さらにエヌビディアは、AIクラウド関連スタートアップのCoreWeave(コアウィーブ)とLambda(ラムダ)に出資し、市場の裾野拡大にも乗り出している。これらの企業は、エヌビディアのAI半導体を基盤に急成長を遂げており、CoreWeaveは最近ナスダックにも上場した。今年の売上は50億ドル(約7,238億2,823万円)に達する見通しだという。

専門家らは、エヌビディアのDGX Cloudについても、近い将来、年間売上100億ドル(約1兆4,476億298万円)規模に成長する可能性があると予測している。もっとも、これはアマゾンの年間クラウド売上である1,070億ドル(約15兆4,887億2,092万円)には及ばない水準だ。

ただし、課題は収益構造にある。アマゾンの全体売上に占めるクラウド部門の比率は29%に過ぎないが、営業利益の60%以上を同部門が生み出しているのだ。利益率が高いだけに市場シェアの変動に対する敏感度は大きくなる。

一方、DGX Cloudは独自の運用モデルを採用している。アマゾン、マイクロソフト(MS)、グーグルといったクラウド大手が、エヌビディアのAI半導体を搭載した設備を購入・運用し、それをエヌビディアが借り受けて顧客にサービスを提供するという仕組みだ。つまり、既存のクラウド企業がインフラを供給し、エヌビディアがそれを再活用している格好だ。

これに対し、グーグルは先月発表されたDGX Cloudのチップレンタル・マーケットプレイスの参加企業リストに名を連ねず、微妙な立場を示した。グーグルは自社製AIチップの開発が進んでいることから、競合になり得るDGX Cloudと連携する必要性を感じていないとみられる。

エヌビディア側は「既存のクラウド企業と競合するのではなく、AIユーザーにより優れたアクセス手段を提供することが目的だ」という立場だ。

しかし業界では、DGX Cloudが今後、既存のクラウド企業にとって脅威となるとの見方が強まっている。

実際、エヌビディアは昨会計年度で109億ドル(約1兆5,791億9,427万円)規模の複数年契約を獲得し、DGX Cloud事業を急速に拡大している。前年度の35億ドル(約5,071億3,431万円)と比べると、3倍以上の増加となった。

これを受け、クラウド各社も反撃に乗り出している。アマゾンは「Graviton(グラビトン)」をはじめとするAI専用チップの開発に拍車をかけており、グーグルやMSも自社開発チップの導入を進め、エヌビディアへの依存度を下げようとする動きを見せている。

ある業界関係者は「AI需要の爆発的な拡大により、エヌビディアとクラウド企業との協業は避けられないが、長期的には競争関係に転じる可能性が高い」と指摘し、「DGX Cloudはエヌビディアにとって選択肢ではなく、市場を主導するための戦略的プラットフォームだ」と説明している。

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