リビアン・R1SとR1T
性能と価格の両面でアップグレード
EV市場で存在感を強化

リビアンの電動SUV「R1S」とピックアップトラック「R1T」が、2026年モデルとして新たなアップグレードを迎える。正式な発売は今夏を予定しており、それに先立って価格情報が先行公開された。今回の年式変更では、全体的な価格上昇と性能重視のオプション構成が注目されている。
テスラとの充電互換性拡大など、ユーザー体験の向上も並行して進められており、リビアンは高性能EVというブランドアイデンティティを維持しながらさらなる進化を目指している。詳細な仕様はまだ公開されていないが、すでに明らかになった情報からも、今回の変更が電動車市場に与える影響は大きいと分析されている。

価格は全トリムで小幅に上昇
2026年型R1Sのベースモデル(デュアルモーター・スタンダード)は、75,900ドル(約1,091万7,803円)から76,990ドル(約1,107万4,593円)へと1,090ドル(約15万6,790円)上昇した。デュアルラージは83,900ドル(約1,207万1,480円)で90ドル(約12,949円)の上昇、デュアルマックスは90,990ドル(約1,309万1,585円)で同様に1,090ドル上昇している。
最上位グレードのトライマックスも1,090ドル値上げされ、106,990ドル(約1,539万3,655円)となった。ピックアップモデルであるR1Tも同様の価格上昇が見られる。デュアルスタンダードが70,990ドル(約1,021万3,997円)、デュアルラージが77,990ドル(約1,122万4,721円)、デュアルマックスが84,990ドル(約1,223万2,197円)、トライマックスは100,990ドル(約1,453万4,999円)に設定されている。
さらに全モデルに共通して1,895ドル(約27万2,738円)の基本配送料が追加され、これは従来より95ドル(約13,672円)高い金額となっている。これらの価格調整は、性能向上や充電規格の見直しに伴うものであると見られている。

高性能アップグレードと充電環境の強化
リビアンは、2026年モデルに「パフォーマンスアップグレード」と呼ばれるソフトウェアパッケージを提供する。このパッケージは購入後に適用可能で、出力や加速性能を引き上げるオプションとなる。性能重視のユーザーにとって選択肢の幅が広がるだけでなく、リビアンらしい個性の強化にもつながる戦略といえる。
加えて、テスラが採用するNACS(北米充電規格)ポートの搭載により、スーパーチャージャーの利用が容易になる。R1Sは最大航続距離660km(410マイル)、最高出力850馬力、0-96km/h加速2.9秒というスペックを実現しており、R1Tも最大676km(420マイル)の航続距離を持つなど、クラス最高水準の性能を維持している。今後登場予定のクアッドモーター仕様は、さらに強力な性能を持つと予告されている。
全体として性能向上と価格上昇はセットであり、ブランド価値の強化にはつながる一方、価格面での負担が増すという側面もある。こうした背景を受けて、リビアンはより手頃な価格帯の新型モデル「R2 SUV」を投入する計画を明らかにしており、2026年上半期の発売を予定している。R2の予想価格は約45,000ドル(約647万6,400円)で、R1シリーズよりも実用性と購入のしやすさを重視したモデルとしてラインナップを補完する見通しだ。
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