
欧州連合(EU)は18日、ウクライナ侵攻を続けるロシアに対し18度目となる制裁パッケージを正式承認した。
新措置にはロシア産原油の価格上限を1バレル60ドル(約8,900円)から48ドル(約7,100円)未満へ引き下げる条項が盛り込まれた。さらにバルト海を通るノルドストリーム・ガスパイプラインに関連する新規契約を全面禁止し、ロシアが制裁回避に使う「シャドーフリート」船舶を追加指定した。
EU外交安全保障上級代表のボレル氏は「欧州はウクライナ支援を決して後退させない」と強調し、ロシアが戦闘を停止するまで圧力を強める姿勢を示した。
今回の制裁は、EUが米国製兵器をウクライナに供与し始めた直後に発表された。ウクライナのゼレンスキー大統領は「時宜を得た必要な措置」と歓迎した。
欧州委員会は当初、原油価格上限を45ドル(約6,600円)に設定する案を提示したが、加盟27カ国は協議の末、48ドルをわずかに下回る水準で折り合った。
EUは昨年導入した60ドル上限が象徴的な水準にとどまったと認めつつも、原油市場の変動に備え上限制を維持してきた。今回の引き下げはロシアの外貨収入をさらに圧迫し、プーチン政権が戦費へ資金を振り向ける余地を削る狙いがある。
新パッケージはロシアの銀行部門にも踏み込み、クレムリンの資金調達や決済網へのアクセスを一段と制限した。対象リストには中国の銀行2行が新たに加わり、第三国経由の資金流入経路を封じる。
EUは侵攻開始から3年5か月で18回の経済制裁を重ね、当初2,400超の個人・団体に資産凍結と入域禁止を科した。前回(17回目)には制裁逃れに使われるロシアのシャドータンカー200隻を指定し、今回105隻を加えて対象は400隻を超えた。
ノルドストリーム・パイプラインへの投資禁止も含まれ、将来的なガス輸送でロシアが収益を得る道を断った形だ。EUは「抜け穴を完全に封じた」と主張し、石油・ガス収入に依存するロシア経済を長期的に締め付ける考えを示した。
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