アメリカのホワイトハウスは21日(現地時間)、ドナルド・トランプ大統領のスコットランド訪問に同行する共同記者団から、 米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)を除外したことを明らかにした。
ニュース配信社ニュシスの報道によると、政治専門メディア 「ポリティコ」や「 ニューヨーク・タイムズ(NYT)」などの報道で、ホワイトハウス報道官であるキャロライン・レビット氏は、25日から29日まで予定されているトランプ大統領のスコットランド訪問に関し、WSJの参加が除外されたと伝えた。

WSJのホワイトハウス担当記者であるタリーニ・パルティ氏は、トランプ大統領がスコットランドのターンベリーとアバディーンにあるゴルフ場を訪れる4日間の旅行のうち、後半の2日間の取材を予定していた。
トランプ大統領は、未成年者への性犯罪で服役中に死亡したジェフリー・エプスタイン氏に関する手紙を報じたWSJの記者、同社、そしてオーナーのルパート・マードック氏を相手取り、18日に100億ドル規模の訴訟を起こした。
WSJは17日、トランプ大統領が2003年にエプスタイン氏に対して性的なニュアンスを含むメッセージを送っていたと報じた。トランプ大統領は手紙の存在を否定している。
ホワイトハウスは、トランプ大統領の2期目政権以降、ホワイトハウス記者会(WHCA)から取材記者団の構成に関する管理権を奪取した。AP通信は、メキシコ湾を「アメリカ湾」と表記するよう求める行政命令に従わなかったため、ホワイトハウス取材団から除外されたこともある。 レビット報道官は、WSJが今後ホワイトハウス取材やトランプ大統領の訪問記者団に含まれるかどうかについては言及を避けた。
レビット報道官は「控訴裁判所が確認したように、WSJや他のどのメディアも大統領執務室、エアフォース・ワン、そしてトランプ大統領の私的空間での取材に対する特別なアクセス権を保障されているわけではない」と述べた。
また、「WSJの虚偽報道と名誉毀損行為により、WSJは同行取材団の13媒体の一員となることはできない」とし、「世界中のメディアがトランプ大統領を取材したがっており、ホワイトハウスはできるだけ多様な意見を取り入れるため相当な努力をしてきた」と付け加えた。
今月初めにWHCA会長に就任したCBSニュースのウェイジャ・チャン記者は、この対応を強く批判した。
チャン記者は「ホワイトハウスが、自らにとって不都合な報道を行うメディアを排除しようとする試みは非常に憂慮すべきことであり、憲法修正第1条に違反する可能性がある」と述べた。 さらに、「報道内容を理由にメディアに対する政府の報復は、報道の自由と独立したメディアを重視するすべての人々に懸念を抱かせる」とし、「WHCAとしては、迅速な解決策を見出すため行政と協力する用意がある」と述べた。
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