米国防総省は21日(現地時間)、ロサンゼルス(LA)に派遣されていた現役海兵隊員700人を撤収する方針を決定したと発表した。ドナルド・トランプ大統領が先月、移民取り締まりに反対する抗議活動の激化を受け、LAに軍を配置してから約1か月が経過した。
ショーン・パーネル国防総省報道官は同日の声明で、「ロサンゼルスの治安状況が安定し始めたため、ピート・ヘグセス国防長官が海兵隊700人の再配置を指示した」と明らかにした。
パーネル報道官は「海兵隊の存在により、無法行為を許さないという明確なメッセージを発信できた」とし、「迅速な対応と揺るぎない規律、確かな存在感により、都市の秩序回復と法治維持に貢献した」と自賛した。

海兵隊の撤収は早ければ22日までに完了する見込みだという。
今回の海兵隊撤収は、先週の州兵2,000人の撤収に続く追加措置だ。トランプ政権は当初、6月7日から移民取り締まりに関連する抗議への対応を名目に州兵と海兵隊をLAに配置した。現在、1,892人規模の憲兵旅団はロサンゼルスに残留している。
カリフォルニア州政府とロサンゼルス市は即時全面撤収を要求し、強く反発している。ロサンゼルスのカレン・バス市長は「海兵隊にはここでできる仕事はなかった」とし、「任務を選んだ我々の兵士を不適切に使用した」と批判した。カリフォルニアのギャビン・ニューサム州知事も「初日から馬鹿げた冗談のようなものだった」と非難した。
今回の軍の展開には約1億3,400万ドル(約196億8,104万9,000円)の費用が連邦政府から支出されたと推定される。しかし、派遣された兵力の大半は特に任務もなく基地に留まっていたことが判明した。
ニューヨーク・タイムズ(NYT)によると、配置された州兵3,882名のうち、実際の任務に就いたのは約400名にすぎなかったという。
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