
自宅の庭先で裸になっていた男性がグーグルストリートビュー(Google Street View)のカメラに撮影され、グーグルを相手に訴訟を起こし、裁判所で勝訴した。
ニューシスの報道によると、英紙デイリー・メールなど海外メディアは現地時間24日、アルゼンチン・ブエノスアイレス州ブラガドに住む警察官A氏が2015年、自宅の庭先で裸になっていたところをグーグルストリートビューの車両に撮影されたと伝えたという。
A氏の背中や臀部などが露出した写真はストリートビューにそのまま掲載され、これを目にした地元放送局が関連内容を特集報道したことで急速に拡散した。A氏は、自身の裸体がオンラインで公開されていたことを放送を通じて知ったという。
これを受け、A氏は2017年に「写真だけでなく自宅の住所や通りの名前も公開され、さまざまな冷やかしを受けたことで精神的苦痛を被った」として、グーグル・アルゼンチンを相手に損害賠償請求訴訟を起こした。
しかし、第一審の裁判所は「写真に映る人物の身元は特定されておらず、該当場所は公道から識別可能な空間だった」とし、「フェンス越しに見える庭先での行為に関しては原告の不注意が大きい」として、グーグルの責任を認めなかった。
A氏は控訴し、民事控訴審裁判所は最近グーグルの責任を認め、一審判決を覆した。裁判所は「ストリートビューの画像から住所を特定することが可能であり、フェンス越しに全裸が撮影されたのは明らかなプライバシー侵害だ」とし、「グーグルストリートビューの公益性と機能は認められるが、個人の身体が特定可能な形で露出される場合、グーグルはその責任から逃れられない」と判断した。
裁判所はグーグルアルゼンチンに対し、A氏に約1,630万アルゼンチンペソ(約188万4,688円)の賠償金支払いを命じ、該当画像が削除されない場合は1日あたり10万アルゼンチンペソ(約1万1,563円)の罰金を追加で課すとした。
現時点でグーグルは控訴を行っておらず、特段のコメントも出していないとされている。
注目の記事