2025年7月下旬、タイとカンボジアの国境地域で大規模な武力衝突が発生し、5日間で38人以上が死亡、30万人を超える住民が避難した。両国は通常兵力に加え、無人機、BM-21ロケット、F-16戦闘機などの最新兵器を投入し、タイの経済被害は3億ドル以上に達したとされている。

今回の衝突では、タイ軍のドローン運用が戦局を大きく左右した。クワッドコプターやFPV、自爆型の無人機を組み合わせた立体的な攻撃により、タイは空中優位を確保した。これにより、カンボジア側の指揮中枢や補給路が次々と破壊され、組織的な抵抗が困難な状況に追い込まれた。

カンボジア軍は監視用ドローンの運用にとどまり、電子戦や迎撃能力も不足していた。ローウィ研究所のヤコブ博士は、ウクライナやミャンマーと同様に、タイが限定的な兵力で無人戦力を最大限に活用したと評価した。こうしたドローン戦術は、東南アジア各国の防空体制の見直しを促す要因になり得る。

衝突の背景には、プレアビヒア寺院の領有権をめぐる1世紀以上にわたる対立がある。2013年にICJがカンボジア領と認定したにもかかわらず、タイ国内では判決を受け入れない声が根強く、王党派や保守層の影響を受けた軍部の強硬姿勢が事態をエスカレートさせたと分析されている。

停戦合意は7月28日に実現したが、ASEANの仲介は機能不全に陥った。アメリカの経済圧力が両国に影響を与えたことは事実だが、根本的な火種が解消されたとは言い難い。専門家は、今後も局地的衝突が再燃する可能性があると警告している。

この衝突は、無人機が戦場の常識を覆す存在となったことを印象づけた。タイのドローン戦術はNATOすらも凌ぐ機動力と精密性を示したという見方があり、東南アジアにおける軍事バランスが急速に変化している。今後は、防空網の再構築とともに、ASEANの調停能力の強化が喫緊の課題になる。

竹内智子
竹内智子

江南タイムズはKポップコミュニティの発信地であり、韓国芸能界のホットトレンドニュースをお届けします。

この執筆者の記事一覧 →

コメント0

300

コメント0

こんな記事も読まれています

  • 生産中止から4年…WRX STIに“復活シグナル”、試されるのはファンの熱量?
  • 「大径ホイールの罠?」見た目は最強でも、ポットホール一発で財布が割れる
  • 「一般トヨタ店では買えない」GR GT、販売は“厳選レクサス店”に集約へ?
  • GM車3,500台がリコール対象、欠けていたのは説明書1冊
  • 「この匂い、覚えてる」…亡き飼い主の服に寄り添う犬…6年越しの愛に世界が涙
  • 「1兆円規模の原油は中国へ向かったのか」米封鎖解除を利用したイラン、輸出急増の“裏側”
  • 「私の夫になるなら年収1,700万円」…結婚相談所もあきれた「年収200万円」女性の末路
  • 紅海まで封鎖か…原油供給網に非常事態

おすすめニュース

  • 1
    「セックスレスは無理、私なら別れる」人気歌手、恋愛で譲れない“スキンシップ”の重要性を語る

    エンタメ 

  • 2
    「警察官が情報屋に転落?」指名手配情報から犯罪歴まで販売…驚きの手口が発覚

    トレンド 

  • 3
    TWICEを生み出した“推定資産500億超”のJYP創業者、ついに豪邸&家族との日常を初公開

    エンタメ 

  • 4
    世間体を気にして40年耐えた? “卒婚”を選んだ俳優、年齢を重ねて感じた孤独と人生観を語る

    エンタメ 

  • 5
    「夢のような時間」BTS、W杯決勝ハーフタイムショーで世界を魅了…マドンナらと並ぶ歴史的ステージへ

    エンタメ 

話題

  • 1
    14年愛され続ける世界的ヒット曲…馬ダンスで有名『江南スタイル』YouTube再生“60億回”突破

    エンタメ 

  • 2
    「本当に痛かった」ステージ上で衣装パンツの中に手を入れ騒動になったアイドル…当時の状況を説明

    エンタメ 

  • 3
    モスクワへドローン400機超 ロシア側が大半撃墜

    ニュース 

  • 4
    「米軍の“安全地帯”が揺らいだ」…イランの攻撃で浮かんだ新たな脅威

    ニュース 

  • 5
    南シナ海で中国海警局とフィリピン軍が再衝突

    ニュース