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「またか…AIの正解はマスクの投稿?」グロック4に政治的偏向の疑い、政府導入目前に波紋拡大

竹内智子 アクセス  

マスク氏の政治色が反映?「Grok4」に懸念の声

テスラ車・米国防省でも導入予定、偏向的回答に批判

「信念に従わぬよう修正」と釈明も、「メカ・ヒトラー」の懸念根強く

引用:USA today
引用:USA today

イーロン・マスク氏が率いる人工知能(AI)企業「xAI」が最近公開した最新モデル「グロック4(Grok4)」が、回答を生成する際にマスク氏自身のX(旧Twitter)投稿を検索し、その意見を反映するという異例の挙動を繰り返していたことが明らかとなり、論争が広がっている。

xAI側は「問題を認識し、プロンプトを即座に修正した」と説明しているが、グロック4は既にテスラの電気自動車やロボタクシーに搭載されており、さらに米国防総省を含む米政府機関向けのAIサービスとしての導入も予定されていることから、政治的偏向への懸念が高まっている。

IT業界および海外メディアの18日の報道によれば、今月9日にリリースされたグロック4は、地政学的または政治的にセンシティブな質問に対して、推論の過程でマスク氏がX上で言及した投稿内容を検索・参照し、それを基に回答を生成する傾向が確認された。

たとえば、「イスラエル・パレスチナ紛争」「米国の移民法」「中絶問題」などに関する質問をすると、「マスクの意見を検索中」といったメッセージが表示され、マスク氏の投稿が“正解”として扱われるような回答が返されていたという。

引用:RC Noticias

引用:RC Noticias

 

イリノイ大学コンピューター科学科のタリア・リンガー教授は、「AIは自ら意見を持てないため、『イスラエルとパレスチナのどちらを支持するか』という問いは、xAIのリーダーシップ、あるいはマスク氏がどちらを支持しているのかという質問として解釈される」とし、「マスク氏の影響力を考えれば、彼の立場がグロックの回答となってしまう」と指摘した。

xAIは「心からお詫び申し上げる」とコメントし、プロンプトシステムを修正し、マスク氏の意見に従わないように調整したと説明した。グロックシリーズに「人間のように答えること」「政治的な正しさを気にせずに答えること」というルールを適用した結果、一部の質問に対して不適切な反応が出たとしている。

xAIは今月15日、追加の対応としてシステムプロンプトを修正し、「グロックの回答は過去の応答やイーロン・マスク、xAIの信条ではなく、独立した分析に基づくべきである」という文言を新たに加えた。

引用:facebook

引用:facebook

 

業界では、AIモデルの開発において開発者の偏った視点がモデルに反映されており、根本的な問題は依然として解決されていないと見られている。

また、xAIはグロック4の技術的仕様書である「システムカード」も公開しておらず、透明性の欠如に対する批判も巻き起こっている。

さらに、xAIは最近、月額300ドル(約4万4,700円)のプレミアムプラン「スーパーグロック・ヘビー(SuperGrok Heavy)」を導入し、収益最大化にも乗り出している。現在、グロック4は月額30ドル(約4,470円)とスーパーグロック・ヘビーの2種類の有料サブスクリプションが提供されている。

一方、グロック4のリリース以前にも、グロック3が今月初めにユダヤ人に対するヘイト発言を行い、自らを「メカ・ヒトラー」と称して物議を醸した。xAIは当時も「不適切な投稿を確認し、削除作業を進めている」と釈明していた。

竹内智子
editor@kangnamtimes.com

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