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「掘っていたのは自分の墓」飢えで衰弱したイスラエル人質、公開映像に国際社会が怒りと衝撃

荒巻俊 アクセス  

引用:ガーディアン
引用:ガーディアン

パレスチナの武装組織ハマスがイスラエル人質の映像を公開した。約660日ぶりに公開された映像には、痩せ細った体で自分の“墓穴”を掘っていると語る人質の姿が映され、衝撃を与えている。

3日、タイムズ・オブ・イスラエル(TOI)などによると、ハマスは2023年10月7日にノヴァ・ミュージック・フェスティバル襲撃作戦で拉致したエビアタール・デイビッド(24歳)の映像を公開した。

5分間の映像には、デイビッドが骨が浮き出るほど痩せ細った姿で、ガザ地区の地下トンネル内で土を掘る様子が収められていた。

デイビッドは映像の中で、「今日は7月27日正午の12時。数日間何も食べていない」と飢えを訴え、続いて豆の缶詰を一つ受け取り、「これは二日分だ。自分が死なないように」と説明した。

デイビッドはイスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相に対し、停戦に同意し積極的に人質交渉に取り組むよう求め、「あなたは私をはじめすべての人質を気遣うべき首相なのに、私は完全に見捨てられたように感じる」と無力感をにじませて語った。その後、画面が切り替わり、彼は地面を掘りながら「今、自分が埋まる墓を掘っている」と話した。

引用:Ynetnews
引用:Ynetnews

ハマスの同盟組織であるイスラム聖戦(イスラム・ジハード)も、先月31日、デイビッドと共に拉致された人質ロム・ブラスラフスキー(21歳)の映像を公開した。痩せ衰えた姿で映った彼は、「立つこともできず、トイレにも行けない。食べ物も水もすべて尽きた。以前は少しは与えられていたが、今は何もない。ファラフェルのかけらを拾って食べた」と、深刻な飢えを訴えた。

ハマスとイスラム聖戦がこうした映像を公開したのは、停戦交渉を前にイスラエルに圧力をかけるための心理戦の一環とみられる。映像内で人質が語る内容も、ハマス側が用意した台本によるものとされる可能性が高い。

しかし、拉致前の健康な姿はもはや見る影もなく、極度に痩せ衰えた人質たちの映像に、国際社会は大きな衝撃を受けた。

イスラエル側や人質の家族は、ハマスが意図的に人質を飢えさせているとして強く非難している。

ネタニヤフ首相は「ハマスのテロリストたちは、意図的に我々の人質を飢えさせ、屈辱的かつ悪意に満ちた方法でその姿を撮影している」と非難。デイビッドの家族も「私たちは、愛する息子であり兄弟が、ガザ地区のハマスのトンネルで意図的に飢えさせられ、死に向かっている姿をただ見守るしかない。彼は、生きた骸骨のように生き埋めにされている」と憤りをあらわにした。

欧州連合(EU)も、ハマスの非人道的な行為を非難し、すべての人質を無条件で解放するよう求めた。

ドイツのフリードリヒ・メルツ首相は「ハマスが今後、ガザ地区の未来に一切関与すべきではないことは明らかだ」と厳しく非難したうえで、「しかし、イスラエルはガザへの支援を打ち切るという形で対応してはならない」とも訴えた。

イギリスのデイビッド・ラミー外相も、「宣伝のために人質を引き回すような行為は、見るに耐えない」と厳しく批判し、「すべての人質は無条件で解放されるべきだ。平和に向けた長期的な解決策と計画に向け、パートナー諸国と連携している」と強調した。

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