
習近平中国国家主席が「イランの平和的な核エネルギーの利用権を尊重する」と表明した。
中国中央テレビ(CCTV)は2日、習近平主席が北京にある人民大会堂でイランのマスウード・ペゼシュキヤーン大統領と会談し、「イランが核兵器開発を認めない意向を改めて示したことを高く評価した」と報じたという。
習近平主席は、「武力で争いを解決するのが正しい方法ではなく、対話とコミュニケーションこそが恒久的な平和への道だ」と述べ、「イランが主権や領土保全、国家の尊厳を守り、政治的対話を通じて正当な権益を保護できるよう支持する」と語った。
さらに、「中国は正義を擁護し、関係者全ての正当な懸念を考慮した上でイラン核問題の解決を推進し、中東における永続的な平和の実現に向け不断の努力を続ける」と付け加えた。
ペゼシュキヤーン大統領は、「イランが上海協力機構(SCO)の枠内で中国との協力を強化する意向であり、国際情勢が如何に変化しようとも中国との友好関係を維持し、協力を深化させる」と回答。
続いて、「習近平主席のグローバルガバナンス構想を全面的に支持し、一方主義や権威主義に対抗しながら中東の平和と安定を守り、グローバルガバナンス構想の実現を促進するために中国と緊密に協力する」と述べた。
英国・フランス・ドイツ(E3)が対イラン国連制裁の復活(スナップバック)に言及し、米国との核協議再開を迫る中、イラン政府は中国などとの連帯を強化してこれに対抗している。
イラン国営通信のIRNAによると、エスマイル・バガイ外務報道官は2日、「我々は基本的に、米国が支援するシオニスト政権(イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ政権)の侵略に直面している現実を考慮する必要があり、過去の経験を無視して未来について論じることはできない」と述べたという。
さらに、「2015年の合意(包括的共同行動計画・JCPOA)の他の参加国であるロシアと中国はE3の措置に反対しており、イランはロシア・中国と継続的に連絡を取り、国益にかなう措置を講じるため最善を尽くす」と付け加えた。
E3および米国と共にJCPOAに署名した「P5+1」の参加国である中国・ロシアの立場も反映させるべきだとの主張だ。
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