暗号資産ビットコイン(BTC)の行方を巡り、論争が一段と激しくなっている。
金利引き下げを目前に、一部ではビットコインが再び上昇トレンドに戻るとの期待が高まる一方、代表的なビットコイン批判論者である経済学者のピーター・シフ氏は全く逆の警告を発している。

シフ氏は米連邦公開市場委員会(FOMC)会議(以下、現地時刻16~17日)を控えた14日に、X(旧ツイッター)で、「ビットコインはすでにピークに達した」と主張した。
さらに、FRBがインフレーションが依然として高い状況下で金利を引き下げるのは重大な政策的過誤だと指摘した。
また同氏は、金と銀は鉱山株も伴って力強い上昇を見せているのに対し、ビットコインは重要な水準を突破できず停滞していると語った。そのうえで「投資家は馬を乗り換える時だ」と皮肉を込めて続けた。
伝統的な指標もまた、ビットコインがボックス圏から抜け出せていないことを示している。シフ氏の発言が伝えられた直後、仮想資産コミュニティでは激しい論争が巻き起こった。FRBが金利を25bp引き下げるとの予測の中、一部は「結局ビットコインは再び大きく上昇する」と反論し、悲観論に対抗した。
ある利用者は「FRBの政策が過ちである点には同意するが、ビットコインを過小評価している」と述べ、「金や銀よりはるかに大きな上昇余地がある」と主張した。
これに対し、シフ氏は「そうとも言えるが、現在の状況が単なる調整ならばすでに突破しているはずだ」と述べ、「ビットコインは金を基準とすると2021年の高値より依然として15%下回っている点が懸念される」と明らかにした。
これに関連して、暗号資産取引所クラーケンのマーケティング責任者ダン・ヘルド(Dan Held)氏もまた、シフ氏と同様にビットコインの限界を指摘した。
一方、Ted Pillows氏は市場専門家トム・リー(Tom Lee)氏の見通しを引用し、「ビットコインが300万ドル(約4億3,963万5,970円)まで上昇するだろう」と強調した。同氏は「すでに95%のビットコインが採掘されているが、全世界人口の95%はまだ保有していない」と述べ、需要と供給の不均衡が長期的な強気相場を後押しすると説明した。
AMBクリプトなどによれば、短期的にはビットコインが中立から弱含みの流れをたどる可能性がある。しかし、一部の分析家は「金の上昇トレンドがピークを迎えた後、ビットコインが新たな局面に入る可能性がある」と予測している。結局、今回の9月のFRB決定が今後の方向性を占う分岐点となりそうだ。
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