
「両親に何をしたのか」
「両親に対する義務を果たしただけ」
米国で、53歳の男がテレビ番組のインタビューで「8年前に両親を殺して自宅裏庭に埋めた」と告白し、その場で逮捕されるという衝撃的な事件が起きた。
AP通信によると、ローレンツ・クラウス容疑者(53)は今月25日、地元局CBS6の取材に応じ、自らの希望で「両親を殺害した」と語った。
クラウス容疑者は両親殺害の動機について、母親が道路横断中に負傷し、父親も白内障手術後に運転ができなくなったことを理由に「老いて弱っていく両親に対する安楽死だった」と主張した。
クラウス容疑者は続けて「私は両親に対する務めを果たした。両親の惨めさを心配することが何よりも大事だった」と語り、殺害の経緯についても説明した。ただし、両親から死を望む直接の依頼があったわけではないとも述べた。
CBS6のニュースディレクター、ストーン・グリソム氏によれば、クラウス容疑者は自身の電話番号が記された声明文をメディアに送付し、取材が実現したという。
一方で警察も、クラウス容疑者の両親が長年行方不明にもかかわらず社会保障給付を受け取っていることを不審に思い捜査を進めており、クラウス容疑者の自宅から遺体2体を発見していた。クラウス容疑者は捜査が進展したことを察知し、自ら局を訪れて罪を認めたとみられる。その後、インタビューを終えて局を出た直後に逮捕され、現在2件の殺人罪で起訴されている。
地元メディアは「介護疲れによる犯行の可能性」を指摘する一方、NBCは近隣住民の証言として「信じられない罪を犯してなお淡々と話す姿はサイコパスのようだった」と伝えた。
国選弁護人は無罪を主張しており、「報道機関が事実上、警察の代理人の役割を果たした可能性があり、インタビューでの発言が裁判で証拠能力を持つかは疑問が残る」と述べている。
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