
米連邦政府の一部閉鎖が史上最長となる6週目に突入した。ドナルド・トランプ米大統領は週末、政府機能の停止により数百万人の貧困層が給食を受けられなくなった、あるいは間もなく中断される事態を受け、議会の共和党指導部に対し、上院規則の改正による解決を迫った。
ホワイトハウスのカロリン・リーヴィット報道官が2日(現地時間)に発表したところによると、トランプ大統領は共和党のジョン・スーン上院院内総務、マイク・ジョンソン下院議長と協議し、上院でのフィリバスター(議事妨害)を終結させるよう繰り返し求めたという。
トランプ氏は、法案可決に反対を覆す60票を要する上院規則の撤廃を共和党に要求している。
しかし、共和党指導部は第1期政権時と同様、上院規則および院内手続きを維持すべきだとして強く反対している。60票ルールは、かつて共和党が少数党だった時期に民主党の独走を防ぐ目的で設けられたものだ。
リーヴィット報道官は2日、メディアのインタビューで「民主党は依然として頑なに抵抗を続けており、変化の兆しが見えない」と述べ、民主党議員らを「狂った人々(crazed people)」と批判した。
同報道官は『フォックス・ニュース』の番組「サンデー・モーニング・フューチャーズ(Sunday Morning Futures)」に出演し、「大統領は『共和党議員はより強硬かつ賢明になり、野党による議事妨害を断ち切る私の戦略を採用すべきだ。そうしてこそ連邦政府を再開し、国民のために正しい行政を取り戻すことができる』と繰り返し訴えている」と語った。
一方、民主党議員らは政府再開法案をこれまで13回否決しており、53対47という議席配分を最大限に活用している。民主党は年末までとされていた政府の福祉予算削減計画を撤回し、福祉給付の拡大を主張しているが、共和党は「まず政府を再開させなければ協議には応じない」として対立が続いている。
両党の対立が続くなか、政府閉鎖は33日目に突入し、米史上最長となる見通しだ。これまで最も長かったのは2019年、当時のトランプ政権がメキシコ国境の壁建設費をめぐって議会と対立した際だった。
今週、情勢の転機を迎える中で、トランプ大統領は共和党指導部や上院議員らが「経過を見守る」姿勢を取っていることに不満を示し、別の解決策を講じるよう強く求めている。
今後は、航空管制官など重要な公務員への給与支払い停止といった深刻な問題に加え、低所得者向けの補充的栄養支援プログラム(SNAP)の給付中断など、影響の拡大も懸念されている。
共和党が強硬姿勢を崩さない背景には、「度重なる採決の中で一部の民主党議員が最終的に賛成に回る可能性がある」との期待がある。
民主党はこれまで結束を保ってきたが、中道派の一部からは「少なくとも給食支援だけでも再開するため、政府を一時的にでも再開すべきだ」との声も上がっている。
共和党は、自党案を可決するにはさらに民主党議員5人の賛同が必要だとしている。スーン上院院内総務は先月30日、上院が週末を前に休会する際、「国民の飢餓を防ぎ、命を救うための最低限の政治的決断として、民主党5人の協力を期待する」と演説した。
これに対し、民主党のティム・ケイン上院議員(バージニア州)は2日放送の『ABC』の番組「ジス・ウィーク(This Week)」に出演し、「一部議員は健康保険制度を守るため、公務員削減に反対すべきだと語っているが、そうした議員たちが実際の採決で意味ある譲歩をするかどうかは不透明だ」と述べた。














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