Xクラス太陽フレアが12時間で2回発生 7日頃に地磁気嵐の恐れ
太陽がわずか12時間の間に最も強力な「Xクラス」の太陽フレアを2回も放出し、アメリカ大陸や太平洋地域の広範囲で無線通信障害が発生した。
宇宙科学メディア『Space.com』によると、最初の爆発はX1.8クラスのフレアで、太陽黒点「AR4274」から発生し、4日午後12時34分(米東部時間)にピークを迎えた。

この影響で北米および南米の広い地域で、米国海洋大気庁(NOAA)が定めるRスケール(R1〜R5)のうち「強い」に相当するR3級の電波障害が発生した。地球の昼側で最大1時間にわたり、高周波無線通信や航法信号が妨害されたとされる。
続いて午後5時2分には、X1.1クラスのフレアが再び発生し、北太平洋、ニュージーランド、オーストラリア東部の一部地域でも強い電波障害が観測された。

太陽フレアは、活発化した太陽活動によりねじれた磁場に蓄積されたエネルギーが突発的に放出される現象である。強度に応じてC、M、Xの3段階に分類され、Xクラスは最も強力なもので、地球上での核爆発1発に相当するエネルギーの100万倍に達するとされる。各クラスはさらに1〜10の数値で細分化される。
今回の2回の爆発はいずれもコロナ質量放出(CME)を伴っていたが、初期観測ではいずれも地球方向には向かっていないことが確認されている。
しかしNOAAは、今週後半にかけてCMEの外縁部が高速な太陽風と相互作用することで、6〜7日にかけてG3級の強い地磁気嵐を引き起こす可能性があると警告した。
現在活発な黒点AR4274は引き続き複雑な磁場構造を保ったまま地球方向を向いており、追加の爆発が発生する可能性も高い。NOAAは、今後Mクラスの太陽フレアが発生する確率を65%、Xクラスが発生する確率を15%と見積もっている。













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