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トランプが呼んだのは「早苗」ではなく「晋三」!?日本の“影の首相”とは

竹内智子 アクセス  

日本の対米「低姿勢外交」

安倍元首相の影響力と高市首相の戦略

引用:YouTube@channelA-news
引用:YouTube@channelA-news

先日、韓国・慶州で開かれたAPEC首脳会議に先立ち、トランプ米大統領が日本を訪れた。日本ではその訪問の様子が入国から出国まで、ほぼすべて生中継で伝えられた。特にヘリで移動する際には、各メディアが自社の報道ヘリを飛ばし、「今どこを通過しているのか」、「どこへ向かっているのか」をリアルタイムで追いかけるほどの熱気だった。それだけ、トランプ大統領への関心が高かったということである。

もっとも、日本はアメリカとの関係ではしばしば「低姿勢外交」を取ると言われる。最近では「対米アピール外交」、「媚びの外交」といった言葉まで使われるようになっている。本稿では、そんな日本の対米外交の実像を掘り下げる。

トランプが会ったのは、高市首相? それとも安倍前首相?

今回の訪日で注目を集めたのは、高市早苗首相との初会談だった。ところが、会談中に安倍晋三元首相の名前が何度も登場し、「誰と話しているのか分からない」と感じた人もいたほどである。わずか10分ほどの公開発言の中で、両首脳は安倍元首相を6回も言及した。

引用:YouTube@channelA-news
引用:YouTube@channelA-news

高市首相は「安倍元首相との長い友情に感謝する。昨年末、安倍昭恵夫人を温かくもてなしてくださったことにもお礼申し上げる。安倍元首相からは、トランプ大統領の力強い外交についてよく聞いていた」と述べた。

これに対し、トランプ大統領は「晋三は私の素晴らしい友人だった。彼もあなたが本当に優れた首相だと話していた」と答えた。

高市首相がトランプ大統領から高い評価を受けたのは、安倍元首相の存在あってのことだった。高市首相はトランプ大統領の心をつかもうと、安倍元首相が生前に使っていたゴルフパターを贈った。また、両首脳が乗艦した米海軍の原子力空母ジョージ・ワシントンでも、安倍元首相の名前が何度も登場した。

高市首相は「6年前、ここ横須賀で、トランプ大統領と故・安倍晋三元首相が…」と語った。

まさに「安倍で始まり、安倍で終わった」訪日だったといえるだろう。

▶ 安倍元首相、対米戦略の切り札か、それとも媚びの外交の象徴か

「女性版安倍」とも呼ばれ、自ら後継者を名乗る高市首相。背景には、安倍元首相が在任中に日米同盟をかつてない水準に高めたという評価もある。安倍元首相はトランプ大統領と3年8か月の間に14回も会談を重ねた。日本の対米外交において、彼はまさに「戦略兵器」とも言える存在だった。

しかし一方で、2016年の大統領選直後に真っ先にトランプタワーへ飛んだ姿は、「媚びの外交の始まり」とも批判された。当時、オバマ大統領はまだ在任中で、外国首脳として最初にトランプ大統領を訪ねたのが安倍元首相だった。この時、安倍元首相は高級ゴルフクラブを手土産に持参し、ゴルフ好きのトランプ大統領の心をつかむ「ツボ」を押さえていたのである。予定は30分だったが、会談は90分に延長され、2人の相性の良さが際立った。

2017年の訪日時には、安倍元首相自らがゴルフで接待した際、バンカーで転倒した姿がカメラに捉えられ、大きな話題になった。以降も安倍元首相は、訪日するたびにゴルフカートを自ら運転するなど、徹底してトランプ大統領をもてなした。屈辱外交との批判もあったが、日本国内では「極上のおもてなし外交」との評価も根強くある。

 引用:YouTube@channelA-news
 引用:YouTube@channelA-news

「安倍前首相の後光」を受け継ぐ高市首相

こうした安倍元首相の後光を最も効果的に利用したのが高市首相だった。トランプ大統領の腕に軽く手を添えて歩く姿や、親しげに笑い合う場面は、従来の日本の首相ではあまり見られないものだった。ジョージ・ワシントンで米兵の前に立った際、高市首相は片手を挙げて軽く跳ねるように応え、会場を和ませた。

トランプ大統領は「史上初の女性首相である」と紹介した。

 引用:YouTube@channelA-news
 引用:YouTube@channelA-news

トランプ大統領は安倍元首相を「晋三」と呼んでいたが、読売新聞によると、高市首相のことも「早苗」と呼ぶことにしたそうである。

首相官邸は今回の会談を「関係構築の面で100点満点」と評価したが、「低姿勢すぎる」との批判も野党から相次いだ。立憲民主党の蓮舫議員は、「笑顔を浮かべなくても、腕を組まなくても、冷静な対話は可能だったはずだ」と指摘した。

トランプの「心のツボ」を探して…石破前首相も結局「安倍元首相の影」

アメリカへの「媚びの外交」は安倍元首相・高市首相に限らない。石破茂前首相も、トランプ大統領との初会談で「媚びの外交」と批判された。

石破茂・当時の首相は2月に次のように述べた。

「トランプ大統領は自らを『神に選ばれた存在』だと確信していると思う」

大統領選の遊説中に襲撃を受けた事件を踏まえての発言だったが、「神に選ばれた」という言葉が行き過ぎだとして物議を醸した。

石破前首相は安倍元首相と同じ自民党に属するが、政治的には「宿敵」関係。トランプ大統領にとっても、決して好意的な印象ばかりではなかったようである。同じ「低姿勢外交」でも、高市首相と石破前首相の違いは「安倍元首相との距離」にあるといえるだろう。

今回のトランプ大統領訪日で、最も名前が挙がったのはやはり安倍元首相だった。読売新聞は「安倍政権期の信頼関係が、トランプ大統領の対日重視につながった」と分析している。

結びに

外交は「銃声なき戦争」と言われる。国益を守るためなら、時に「屈辱外交」と呼ばれても仕方ないのかもしれない。結果を残せば、それは「成功した媚びの外交」となるのである。

韓国も今回、慶州APEC首脳会議に合わせて、金を好むトランプ大統領に「天馬塚の金冠模型」を贈った。贈り物も一つの手段だが、心をつかむもう一つの「戦略的武器」があれば、さらに効果的だったかもしれない。

竹内智子
editor@kangnamtimes.com

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