サウジ皇太子、7年ぶりの訪米
対米投資に4000億ドルを追加
トランプ大統領「友人であることは光栄」国賓並みの待遇

サウジアラビアの実質的な指導者であるムハンマド・ビン・サルマーン皇太子が7年ぶりに訪米し、ドナルド・トランプ大統領と会談した。会談後、皇太子は総額1兆ドル(約157兆円)規模の大型投資を約束し、両国関係の接近が一段と進んだとの見方が広がっている。
トランプ大統領は18日(現地時間)、ホワイトハウスで皇太子を国賓級に迎えた。儀仗隊と軍楽隊による歓迎に続き、米軍戦闘機がホワイトホワイトハウス上空で祝賀飛行を行った。さらに恒例の昼食に加え、120人以上を招いた晩餐会を主催するなど、異例の厚遇を示した。晩餐会には、ティム・クックApple CEO、イーロン・マスクTesla CEO、サウジリーグでプレーするクリスティアーノ・ロナウド(アル・ナスルFC)らが顔をそろえた。
二国間会談で、トランプ大統領は皇太子を「非常に尊敬される人物」、「長年の友人」と持ち上げた。これに対し皇太子は、対米投資を従来の6000億ドルから1兆ドルまで引き上げる計画を発表すると述べ、トランプ大統領の厚遇に応じた。昨年5月、トランプ大統領がサウジを訪問した際に提示した額から、さらに4000億ドルを上積みしたかたちだ。
トランプ大統領はまた、サウジへの最新鋭ステルス戦闘機F-35の供給方針を改めて確認した。記者団から「サウジに供与する機体はイスラエルと同等の仕様か」と問われると、「どちらも重要な同盟国だ。最高レベルの装備に値する」と述べ、両国に配慮した回答を示した。
一方、ビン・サルマーン皇太子の関与が疑われてきた反政府ジャーナリスト、ジャマル・カショギ氏殺害事件について、トランプ大統領は「彼は何も知らなかった」と全面的に擁護した。カショギ氏は2018年10月、トルコのサウジ総領事館で殺害され、米中央情報局(CIA)は皇太子を事件の首謀者と判断していた。これを機に米サウジ関係は冷え込んでいたが、今回の発言でトランプ大統領が皇太子に『免罪符』を与えた形となる。事件について質問したABC記者に対しては「フェイクニュースだ。放送免許を取り消すべきだ」と語気を強め、神経質な反応を見せた。














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