千葉県の若者事業、40代以上排除で物議

「若者」とは何歳までを指すのか──。千葉県が若者同士の交流を支援する事業の一環として実施したイベントで、40代以上の応募者を事実上排除していたことが明らかになり、ネット上で議論が広がっている。
問題となっているのは、千葉県が今秋から始めた若者向け交流事業「ちば部」。
「部活動のように気軽に参加してほしい」として、プロ野球観戦やマラソン、音楽といった共通の趣味を通じて若者同士の交流を促す取り組みだ。
議論の火種となったのは、9月に行われたプロ野球(千葉ロッテマリーンズ戦)の観戦イベントである。応募条件は「18歳以上の若者」で、上限年齢は設定されていなかった。
募集定員100人に対し、応募者は369人。
内訳は20代以下123人、30代83人、40代67人、50代以上96人と、40代以上が4割を超えた。

しかし抽選の結果、当選者は20代66人、30代34人のみで、40代以上の応募者は一人も当選しなかった。事実上、県が抽選の過程で40代以上を排除した形となった。
さらに県の通知方法が批判を招いた。40代以上の応募者には「厳正かつ公正な抽選の結果、残念ながら落選となりました」との文面が送られており、事前の説明なく特定の年齢層を除外したにもかかわらず「公正な抽選」と表現した点が問題視された。
批判を受け、千葉県は「若者を代表する年代である20代・30代を優先的に選定した」と説明し「応募者への説明が十分でなかった」と謝罪した。

「40代以上は若者ではない」意見が多数
一方、千葉県の対応とは別に、「40代以上は若者とは言えない」とする意見がSNS上で相次いだ。
「X」には、「年齢制限がなくても40代が若者交流事業に応募するのはどうなのか」「18歳以上の若者募集と言われて40代が申し込むのも不自然。抽選漏れを不満に思うのも理解できない」といった投稿が目立った。
さらに「若者は20代まで。30代はもう大人、40代は完全に中年」「40代は絶対に若者ではない」「若者は30代まででは」など、若者の範囲をめぐり、議論が白熱した。
法律上では、「若者」の年齢を統一的に定義した規定は存在しない。ただし、厚生労働省などが実施する支援制度では35歳未満や45歳未満を対象とするケースが多く、年齢の扱いは制度によって異なる。













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