
トルコ訪問を終え帰国途中だったリビアの軍参謀総長と複数の高位将校が、航空機事故で死亡した。
「AP通信」など海外メディアによると、23日(現地時間)、トルコのアンカラにあるエセンボーア空港を出発し、リビアへ向かっていたファルコン50型ジェット機が墜落し、リビア軍のムハンマド・アリ・アフマド・アル=ハダド参謀総長、アルフィトゥリ・グライビル地上軍司令官、マフムード・アルカタウィ中将が死亡した。
参謀総長秘書室の顧問と写真担当秘書、乗務員3人を含む搭乗者8人全員が死亡した。
トルコ当局によると、ジェット機は同日午後8時30分(現地時間)ごろ、アル=ハダド参謀総長一行を乗せて離陸したが、約40分後に管制塔との交信が途絶えた。
機体の残骸は、アンカラから南へ約70キロ離れたハヤマナ地域で発見された。同地域の防犯カメラには、上空で爆発が起きたように見える映像が記録されていた。
ジェット機は交信が途絶える直前、管制塔に電気系統の不具合を報告し、緊急着陸を要請してエセンボーア空港へ引き返して降下中、レーダーから消失したとみられている。
「AP通信」は、アルハダッド参謀総長がリビア西部のリビア統一政府(GNU)の参謀総長として、リビア軍の統合に重要な役割を果たした人物だったと伝えた。リビアは2011年の「アラブの春」革命でムアンマル・アル=カッザーフィー政権が崩壊して以降、国際社会が承認する西部のGNUと、東部の国家安定政府(GNS)に分断されている。
GNUのアブドゥルハミド・ドベイバ首相はフェイスブック声明で哀悼の意を示し、「リビアにとって大きな損失だ」と述べた。
トルコ当局はエセンボーア空港周辺を封鎖し、事故の経緯と原因を調査するため検察官4人を配置した。リビア側もアンカラに調査団を派遣する計画だ。
アルハダッド参謀総長一行はアンカラを訪れ、トルコのヤシャル・ギュレル国防相および軍高官らと協力策について協議していた。
トルコは2019年にGNUと軍事協定を結び、部隊を派遣するなど緊密な関係を維持しており、最近では東部のGNSとも関係改善を進めている。トルコ議会では最近、リビア派兵延長案が可決された。













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