三菱など20社の輸出を禁止事実上、核心サプライチェーンの統制に着手日本側「極めて遺憾」撤回を要求

日本と中国の対立が激化の一途をたどっている。昨年末、高市早苗首相が「台湾有事の際の介入」に言及した発言以降、中国は外交的抗議や貿易制裁など各種の対抗措置を打ち出してきた。
しかし、高市首相が高い支持率を背景に従来の立場を崩さなかったため、中国は個別企業を標的とした報復措置に踏み切った。中国が日本の特定企業を直接制裁するのは今回が初めてとなる。
中国商務省は24日、公告を出し、三菱造船など日本企業・機関20社を輸出管理リスト(ブラックリスト)に指定したと発表した。リストには三菱グループの造船・航空・エンジン・海洋機械関連5社や、IHIグループの航空・宇宙・エンジン関連6社をはじめとする大手企業のほか、宇宙航空研究開発機構、防衛大学校など軍事関連機関が含まれている。
商務省によると、今回の措置は「中華人民共和国輸出管理法」と「両用品目輸出管理条例」など関連法規に基づくものだ。
これにより、中国の輸出業者は対象企業・機関に対する二重用途(軍民両用)物資の輸出が全面的に禁止される。また、外国機関や個人も中国産の二重用途物資をこれら企業に提供・移転することができなくなる。
商務省は「国家の安全と利益を守り、拡散防止など国際的義務を履行するため、日本の軍備増強に関与した三菱造船株式会社など20の日本実体を輸出管理リストに含めることを決定した」と説明した。ただし、特別な事情で輸出が不可避な場合には商務省の許可を得る必要があるとした。
また同日、商務省は輸出管理リストより一段階軽い注意リスト(グレーリスト)にスバル、富士エアロスペーステクノロジー、ENEOS、三菱ロジスネクスト、伊藤忠商事、住友重機械工業、東京科学研究所など20社・機関を追加すると発表した。これら企業に対する二重用途品目の輸出審査を一層厳格化する方針だ。
今回の措置は、昨年11月7日に高市首相が衆院で「中国が台湾周辺を海上封鎖した場合、日本の『存立危機事態』に該当するか」との質問に対し「(中国が)軍艦を動員し武力行使を伴うなら存立危機事態になり得る」と答弁したことを受けた一連の対抗措置の一環とみられる。
特に、特定の日本企業を公式に制裁対象とした点で、2010年の尖閣諸島問題当時よりも対日強硬姿勢を強めたとの見方も出ている。過去は通関遅延や不買運動など非公式な対応が中心だったが、今回は法的制裁を科すことで日本企業の核心サプライチェーンを事実上統制したとの分析もある。
商務省は今回の措置について「日本の再軍備および核武装の試みを阻止するためのもので、極めて正当かつ合理的で合法的だ」とし「中日間の正常な経済・貿易交流には影響せず、誠実に法令を順守する日本企業・機関は全く懸念する必要はない」と強調した。再軍備は中国政府が高市政権の安全保障政策を批判する際に用いる表現だ。
日本側はこれに対して強く反発した。佐藤啓官房長官は記者会見で「決して容認できず、極めて遺憾だ」と述べ「強く抗議するとともに措置の撤回を求めた」と明らかにした。外務省によると、中国側への抗議は外務省アジア大洋州局長の金井正彰氏のほか、経済産業省幹部や在中国日本大使館幹部らが行った。
今年に入り日中関係はさらに緊張を高めている。昨年11月7日以降、中国政府は自国民に対し日本への渡航や留学の自制を呼びかけ、日本産水産物の輸入を停止するなど圧力を強めてきた。その後も日本側の立場が変わらなかったことから、先月6日には日本向けのレアアース輸出規制を実施した。
それでも高市首相は先月26日、テレビ朝日の討論番組で台湾海峡情勢について「米軍が攻撃を受けた際、日本が何もしなければ日米同盟は崩れる」と発言した。台湾有事の際に日本自衛隊が米軍とともに自国民救出作戦に参加する可能性を示唆した。













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