
【引用:ミリタリーウィキ】米航空防衛大手ロッキード・マーティンの先端開発部門スカンクワークスが、新たな無人協同戦闘機(CCA:Collaborative Combat Aircraft)「ベクティス」を発表した。SR-71やF-117といった伝説的航空機を生み出した同部門による発表だけに注目度は高いが、今回明らかにされたのは実機ではなく開発計画とイメージのみだ。それでも早期公開に踏み切った背景には、激化する次世代無人戦闘機競争に乗り遅れまいとする狙いがある。

【引用:ミリタリーウィキ】米空軍は今後の空中戦において、F-22やF-35といったステルス有人機を支援する無人ドローンの役割を重視している。小型商用ドローンとは一線を画し、長距離飛行や多様な任務を可能にした大型無人機こそが将来の主力になるとみている。標的機をベースに改良された機体は、空対空ミサイル搭載に加え、ISRや電子戦、標的指定まで担えるよう進化しつつある。

【引用:ミリタリーウィキ】協同戦闘機の利点は明確だ。有人機より小型で探知リスクが低く、敵陣深くに先行侵入して電子妨害や奇襲攻撃を行える。撃墜されても人的損害はなく、コスト効率にも優れる。これにより、将来の空中戦で無人機が「切り札」となる可能性は急速に高まっている。

【引用:ミリタリーウィキ】米空軍のCCA事業をめぐっては、既に最終候補としてジェネラル・アトミクスのYFQ-42AとアンドゥリルのYFQ-44Aが激しく競り合っている。勝者は1000機規模の発注を獲得する見通しであり、既に42Aは初飛行を成功させた。対照的にボーイングは米空軍ではなく豪空軍を相手にMQ-28「ゴーストバット」を展開し、試作機段階ながら国際市場でも関心を集めている。

【引用:ミリタリーウィキ】その中でロッキード・マーティンは、名門でありながら無人戦闘機分野での存在感が薄かった。今回の「ベクティス」公開は、具体的な仕様や試作機がない段階での異例の動きだ。それでも先んじて発表したこと自体が、この市場の熾烈さを物語る。AIとドローンが未来戦の主役となるのは確実であり、ベクティスの成否にかかわらず、無人戦闘機競争はさらに加速するだろう。
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