
【引用:ニュースONE】全国でクマによる被害が相次ぎ、東海地方でも住宅地や観光地での目撃が増加している。負傷者も出ており、地域の警戒レベルが高まっている。岐阜県高山市では、秋の風物詩「秋の高山祭」が今年10月9日に開幕した。絢爛豪華な屋台やからくり人形が披露され、観光客で賑わう一方で、「クマが出没しないか心配だ」という声も聞かれた。今年10月8日朝、JR高山駅から西へ800メートルの住宅街でクマの目撃情報があり、現場が通学路にあたることから、警察は登下校時間帯の警戒を強化している。

【引用: ニュースONE】東北地方でも被害が発生している。秋田県では今年10月8日、住宅街を散歩中の女性が突如クマに襲われ、顔に怪我を負った。同日、富山市内でも田んぼを駆け抜けるクマの姿が確認され、住民は「お墓の方向へ逃げていった。本当に怖かった」と語った。東海三県の中でも特に岐阜県では目撃情報が相次いでおり、世界遺産・白川郷では今年10月5日、観光中のスペイン人男性がクマに襲われ負傷した。飛騨市でも複数の目撃があり、今年10月8日には住民を対象に「クマとの遭遇時の対処法」を学ぶ研修会が開催された。総合獣害対策LIEPの原田大輔氏は「ツキノワグマは100メートルを9秒台で走れるほど俊足だ。遭遇時は不用意に近づかないことが重要」と注意を促した。

【引用: ニュースONE】クマの出没が相次ぐ背景の一因として「エサ不足」が指摘されている。岐阜県は今年10月、2025年度はクマの主食であるドングリの実りが著しく少ないと発表した。ブナは飛騨南部で「大凶作」、飛騨北部で「凶作」、ミズナラも同様に「凶作」となっている。酪農学園大学の佐藤喜和教授は「木の実が乏しいため、クマがエサを求めて人里に下りてきている。今後1カ月から1カ月半ほど出没が続く恐れがあり、特に朝夕の外出時には警戒が必要だ」と呼びかけた。

【引用: ニュースONE】岐阜県の発表によると、2025年度に入ってからのクマの目撃件数は高山市で254件、飛騨市で約50件、白川村では例年の3倍となる90件以上に達した。各自治体は注意喚起を強化し、児童・生徒の登下校時の見守りや観光地での警備を強化している。秋が深まるにつれてクマの活動が活発化する時期を迎え、地域住民と観光客双方が冷静な対応を求められている。
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