
【引用:青森テレビ】熊による被害が各地で相次ぐなか、青森県のラーメン店で、熊に襲われた従業員が重傷を負いながらも営業準備を続けていたことが分かり、地元で話題になっている。青森テレビによると、9日午前6時20分ごろ、青森県三戸町のラーメン店から「熊に顔を引っかかれた」と119番通報があった。襲われたのは、この店で働く宮城正志さん(57)である。宮城さんは当日午前4時ごろ、開店準備のため店の裏手で作業をしていた際、熊に襲われた。最初は大きな犬かと思ったが、近づいてきた熊がうなり声を上げたため熊だと気づいた。体長およそ1メートルの熊は、その直後宮城さんの顔に飛びかかった。

【引用:青森テレビ】突然の襲撃に、宮城さんは無我夢中で反撃した。「熊はまるで丸太のようだった。拳で殴っても全く効かなかったので、足を引っかけて転ばせた」と語っている。宮城さんは柔道の足払いのような動きで熊を投げ倒し、熊は道路を横切って店の反対側の山の方へ逃げていったという。

【引用:青森テレビ】驚くべきは、その後の宮城さんの行動である。顔から血を流しながらも、タオルで止血しつつ、一人で営業準備を続けたという。後に出勤してきた店長が異変に気づき事情を聞くと、宮城さんは「熊にやられたけど、血が止まれば大丈夫だと思った。店を開けなきゃいけない」と答えたという。宮城さんは救急車を呼ぶのを渋ったが、店長が警察と消防に通報し、病院に搬送された。診断の結果、右わき腹の肋骨骨折などで全治4週間の重傷を負い、右目付近は10針縫う大けがだった。このラーメン店は現在、臨時休業しており、今後、熊の侵入を防ぐため店舗周辺にフェンスを設置する予定だという。

【引用:青森テレビ】宮城さんは「肋骨も痛いし、熊を殴った手も腫れている。熊に会ったら防御姿勢を取れと言われるが、そんな余裕は全くなかった。本当に必死だった」と振り返っている。今年は全国各地で熊が市街地や住宅地に出没し、人を襲う事例が相次いでいる。4月から10月までに熊に襲われて死亡・負傷した人は全国で196人に上り、今年の死者数は過去最多となる13人に達している。













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