
韓国ドラマ『暴君のシェフ』に出演するチョ・ジェユンの中国語セリフを巡り、台湾と中国で論争が巻き起こっている。劇中、明の使者「唐白龍」役を演じた彼の吹き替えを担当した中国の声優が、SNS上で彼の中国語発音を公然と批判し、後にその投稿を削除したことが発端となった。
10日(現地時間)、台湾の「三立新聞網」は「『暴君のシェフ』第6話の中国語発音が『極めて奇妙』…台湾視聴者が『字幕をつけてほしい』と懇願」と題した記事でこの問題を報じた。
記事によると、現在人気放送中の『暴君のシェフ』第6話で明の使者団が登場し中国語台詞が使われたが、多くのネットユーザーは「没入感が損なわれる」「まるで呪文を唱えているようだ」と批判。その理由として、俳優たちの発音が不正確で、さらに字幕がない点が挙げられている。
また、台湾の視聴者からは「口は動いているのに何を言っているのかほとんど聞き取れない」「中国人役なのに、中国人でさえ理解できない中国語だ」といった声が上がり、困惑が示された。

論争拡大のきっかけは、チョ・ジェユンの中国語吹き替えを担当したと明かした声優の発言によるものだった。彼はSNS上で「録音スタジオで原音を初めて聴いたとき、皆が一斉に笑い出した。(チョ・ジェユンの中国語発音は)本当に酷く、全く使い物にならなかった」と述べ、
さらに、吹き替えスタジオの写真を投稿し、「12時間前に自分が吹き替えた」と記録するとともに、「その発音があまりにも酷く、中国語がわかる韓国人プロデューサーが驚いた顔でこちらを見たが、結局2人とも笑ってしまった」と主張した。この投稿は削除されたが、既にオンライン上で拡散していた。
これに対し、韓国のネットユーザーは「韓国人が中国語をできないのが問題なのか」「むしろ韓国語のセリフのままの方が良かった」と不快感を示している。
一方で、『暴君のシェフ』は世界的な人気を維持している。Netflixの非英語圏TVショー部門グローバルランキングで第2位を獲得し、3週連続でTOP10入りを果たした。tvNの視聴率も第6回で首都圏世帯平均13.1%、最高15.1%を記録するなど、好調な推移を見せている。
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