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「ストレス=悪」の常識に一石!適度な短期ストレスで脳の自己修復能力が加速

望月博樹 アクセス  

引用:Shutterstock*この画像は記事の内容と一切関係ありません

短期間の急性ストレスを適度に受けると、むしろ生存に役立つ可能性があるという研究結果が明らかになった。

国際学術誌『ネイチャー(Nature)』に掲載された研究結果によると、慢性ストレスは情動調整に悪影響を及ぼす反面、急性ストレスは生存に役立つ可能性があることが示された。中国の浙江大学医学部の研究チームは、適度なレベルの急性ストレスが脳の自然回復メカニズムを活性化(強化)するが、長期間続く慢性ストレスはそれを抑制(弱化)することがマウス実験で明らかになったと報告した。

うつ病は、世界人口の約10.6%が罹患している精神疾患だ。日常生活から生じる様々なストレスが、うつ病の主要な原因となっている。最近、アメリカのオハイオ州立大学統合健康センターが実施した調査では、アメリカの成人のうち約16%が、ニュースやSNSの情報に日々ストレスを感じていることが明らかになった。約45%は週1回以上ストレスを感じていると回答した。この調査にはアメリカの成人1,005人が参加した。

自然回復メカニズムと密接に関連するオートファジー(自食作用)は、細胞内の構成要素を分解し再利用する細胞プロセスだ。オートファジーは神経細胞(ニューロン)のタンパク質代謝回転を調整し、アルツハイマー病やパーキンソン病などの神経疾患との関連が明らかになっている。しかし、オートファジーがうつ病などのストレス性精神疾患においてどのような役割を果たすのかは明確になっていない。脳が細胞レベルでストレスに適応したり不適応を起こしたりする原因もまだ解明されていない。

引用:Nature
引用:Nature

浙江大学の研究チームは、マウスを対象にした生体内・生体外実験を通じて、外側手綱核(Lateral Habenula)など脳の特定部位におけるオートファジー作用が、ストレスと抗うつ薬の効果を媒介するかどうか、またその仕組みを調査した。研究チームは社会的敗北、拘束、足裏のショックなど急性・慢性ストレスにさらされたマウスモデルで実験を行った。

研究結果によると、慢性ストレスを受けたマウスの外側手綱核でオートファジー作用(オートファジー関連遺伝子)が最も抑制されることが判明した。逆に、短期間で適度な強度の急性ストレスを受けたマウスの外側手綱核では、オートファジー作用がむしろ活性化することが明らかになった。これは慢性ストレスと急性ストレスが正反対の効果をもたらす可能性があることを示唆している。特に注目すべき点は、ストレスに敏感な脳の他の部位(腹側海馬、腹側被蓋野、内側前頭前皮質など)では、このようなパターンが見られなかったという。

研究の共同筆頭著者であるリャン・ヤン博士(脳科学、神経生物学)は、「薬理学的・遺伝学的手段でオートファジーを正常化すれば、ストレスによる悪影響を抑えたり、改善に導いたりすることが期待される。抗うつ薬を投与して感情調整に関連する脳の外側手綱核のオートファジー作用を活性化すれば、うつ症状を緩和できる」と述べた。この見解は、外側手綱核のオートファジー作用がストレスによるうつ病発症のゲートキーパーとしての役割を果たし、様々な抗うつ薬が同じメカニズムで治療効果を発揮する可能性を示唆している。

この研究結果(Stress dynamically modulates neuronal autophagy to gate depression onset)は、アメリカの健康医学メディア「メディカルエクスプレス」で紹介された。

望月博樹
editor@kangnamtimes.com

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