顔に日焼け止めを塗る際、耳も忘れずに塗るべきだという専門家の警告が出た。

最近の英デイリー・メールの報道によると、米ミネアポリスの皮膚科専門医マイケル・パク氏は「日焼け止めを塗る際に一番忘れられがちな部位は耳だ」と指摘し、「黒色腫専門クリニックで1年以上研修を受け、耳の皮膚がんの症例を頻繁に目にした」と明かした。
パク氏は「耳から大きな皮膚の塊を切除する手術を定期的に行っている」と述べ、「この敏感な部位に日焼け止めを塗るのを忘れる患者が多いためだ」と説明。さらに「多くの人が皮膚がんのリスクを十分に認識していないようだが、黒色腫は早期発見できなければ命に関わる可能性がある」と強調した。
黒色腫は、最も危険な皮膚がんの一つとして知られている。皮膚がんによる死亡の約80%が黒色腫によるものとされている。
研究結果によると、黒色腫患者の90%が、過剰な紫外線曝露により発症することが明らかになった。つまり、日焼け止めなどを適切に使用すれば、大半は予防可能だということだ。
パク氏は「耳を含むすべての露出部位に日焼け止めをしっかりと塗り、皮膚がんを予防する必要がある」と助言した。
英国がん研究機構のデータによると、英国では、昨年のがん発生率が過去最高を記録し、黒色腫の診断件数が10年振りに約30%増加した。
英国民保健サービス(NHS)は、一日で最も暑い時間帯である午前11時から午後3時までは日光を避け、腕と脚を覆い、少なくともSPF30以上の日焼け止めクリームを使用するよう推奨している。
一方、扁平上皮がんや基底細胞がんなどの非黒色腫皮膚がんは、早期発見すれば比較的容易に治療できるとされているが、主な治療法はやはり手術だ。
パク氏はさらに、頭部や首にできる悪性度の高い扁平上皮がんについても言及。「このタイプも命を脅かす可能性がある」と警鐘を鳴らした。