
15年間コカイン中毒だった男性が、5日連続でコカインを吸引した恐ろしい体験を語った。当時、彼は精神錯乱を起こし病院に搬送され、目覚めた頃には目が真っ赤に充血し、周囲から「悪魔の目」と呼ばれるほどだった。
英紙デイリー・メールなどの報道によると、イングランド南部ウィルトシャー・ソールズベリー在住のデイブ・マレン氏は、17歳の誕生日に初めてコカインに手を出し、それから15年間、中毒の泥沼に陥ったという。2021年には薬物の影響で精神錯乱を起こし、昏睡状態に陥り、病院の集中治療室で目覚めた際には目が充血し、「悪魔の目」のようになってしまった。
コカイン中毒に陥る前のデイブ氏は、平凡なカーペット施工業者だった。しかし、サッカー応援のための遠征や友人との休暇中、酒とともに初めてコカインを使用。軽い好奇心から始めたが、19歳頃には1日15杯以上の酒を飲み、週に10万円相当のコカインを使用するなど、重度の中毒状態に陥った。
特に2021年8月、約5日間連続でコカインを吸引した後、デイブ氏は物質・医薬品誘発性の精神錯乱状態に陥った。目が見えないまま集中治療室に搬送され、目覚めた頃には目が真っ赤に充血していた。そんな危険な中毒生活を3年間続けていたが、2024年3月に再び病院に搬送された際、医師から「今回は死ぬ可能性がある」と告げられ、断薬を決意した。
現在、デイブ氏は酒と薬物を断って15か月が経過した。中毒をジムでの運動に置き換え、TikTokを通じて自身の断酒・断薬過程を共有している。
高用量を繰り返し使用する場合、「急性心血管系」の異常を引き起こす
コカインは代表的な中枢神経刺激薬であり、第1級麻薬に分類される。主に鼻からの吸引や注射、経口投与で使用される。短期使用した場合、強い幸福感や自信の向上、疲労感の軽減効果がある。しかし、反復使用した場合は深刻な身体的・精神的依存を引き起こす。特に高用量を繰り返し使用すると、急性心血管系障害や脳卒中、心停止、けいれん発作など、生命を脅かす副作用が現れる可能性がある。
物質・医薬品誘発性精神症は、コカインやアンフェタミンなどの強力な中枢神経刺激薬を乱用することで生じる急性精神障害だ。幻覚や妄想、極度の不安感、攻撃性の増加などの症状を伴う。重症の場合、認知機能の低下とともに自傷他害のリスクが高まる。長期にわたる反復的な曝露では、これらの精神症状が永続化する可能性も否定できない。
コカイン中毒は、単なる脳神経系の問題にとどまらない。専門家によれば、持続的にコカインを吸引すると、鼻中隔が壊死したり、慢性的な後鼻漏や嗅覚低下など上気道の損傷を引き起こすだけでなく、高血圧や心疾患、脳卒中のリスクも大幅に上昇するという。また、心理面では不安障害やうつ病、攻撃性増加、社会的孤立を招き、最終的には経済的・社会的機能の喪失につながる可能性がある。
コカイン乱用で精神錯乱や身体異常が疑われる場合は、すぐに医療機関で診断と治療を受けることが重要だ。
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