妊婦にも安全とされてきた鎮痛剤「タイレノール」が、胎児の自閉症と関連している可能性があるとする米国政府の報告書が近く発表される予定で、波紋を呼んでいる。
米ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が5日(現地時間)に報じたところによると、ロバート・ケネディ米保健福祉長官は、この内容を含む報告書を今月中に公表する予定だという。

報告書には、妊娠中の女性が市販薬であるタイレノールを服用することが自閉症と関連している可能性があるという内容に加え、葉酸(フォレート)が含まれる薬剤の服用が一部で発達障害症候群の治療に活用され得ること、さらに葉酸不足が自閉症を引き起こす可能性があるといった内容も盛り込まれる見通しだ。
有効成分がアセトアミノフェンであるタイレノールは、妊婦にも比較的安全な鎮痛剤として知られている。過去の一部の研究では胎児の発達にリスクがあるとされたが、他の研究では関連性が証明されていない。現在、米国産婦人科学会は妊婦の服用を安全としているが、服用前に医師に相談するよう推奨している。
この報道を受け、タイレノールを製造するケンビュー社の株価が急落している。
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