
フォルクスワーゲンがテスラ・モデルYの強力なライバルと位置づけてきたID.4だが、今年上半期の販売台数は前年同期比で19%減少し、生産規模の縮小を余儀なくされている。
特に第2四半期の米国市場では販売が65%急落し、状況は一段と悪化した。この動きを受け、フォルクスワーゲンは10月末から米国テネシー州チャタヌーガ工場で従業員160人を一時帰休とする方針を打ち出した。

引用:フォルクスワーゲン
一時帰休の対象となる従業員には基本給の80%が支給され、福利厚生は全て維持される。当初ID.4は、世界で最も販売されている電気自動車であるテスラ・モデルYに対抗する主力モデルとして開発されたが、米国での販売台数は期待を大きく下回り、生産縮小は避けられない状況となった。
フォルクスワーゲンの広報担当者は取材に対し「ID.4の生産量を削減する」とコメントし、今回の措置は市場需要に応じた調整であると説明している。

販売データを見れば、その背景は明確だ。今年第2四半期の米国におけるID.4の販売は65%減少、2025年上半期の累計でも19%の落ち込みとなった。需要が伸び悩むなかで従来通りの生産を続けるのは現実的ではないという判断だ。
低迷はすでに前年から表れていた。2024年の米国内でのID.4販売は約1万7,000台にとどまり、2023年の約3万8,000台から大幅に減少している。
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