ドナルド・トランプ次期大統領の当選を受けて急騰していたビットコインが一服の動きを見せている一方で、アルトコイン（ビットコインを除く仮想通貨）が急騰し、仮想通貨市場内での循環物色の動きが見られている。
ビットコイン足踏み vs アルトコイン急騰
仮想通貨情報プラットフォームのコインマーケットキャップによると8日、ビットコイン価格は、24時間前比0.48%高の7万5,948ドル（約1,160万円）を示している。
6日に史上最高値を更新したビットコインは上昇を続け、朝には7万6,850ドル（約1,173万円）に達したものの、利益確定売りで足踏みをしている。
その一方で、アルトコインの強さが際立っている。仮想通貨時価総額2位のイーサリアムは前日比7.35%高の2,915ドル（約44万5,100円）で取引されている。
イーサリアム価格が2,900ドル（約44万2,900円）台に乗ったのは8月以来3カ月ぶりで、3,000ドル（約45万8,114円）台を目指す動きを見せている。
時価総額4位のソラナも5.90%高の197.20ドル（約3万110円）を記録している。ソラナは3月に200ドル（約3万537円）を突破した後に急落し、一時110ドル（約1万6,795円）台まで下落したが、再び200ドル突破が目前に迫っている。トランプ次期大統領の当選を前後して、ビットコインに及ばなかったこれらアルトコインは、連邦準備制度理事会（FRB）の利下げ決定を受けて上昇幅を拡大している。
アルトコインの時代到来か…「時期尚早」
アルトコイン相場が到来するのかという問いに対しては、否定的な見解が多い。仮想通貨専門メディアのビーインクリプトは「過去90日間で時価総額上位50のアルトコインのうち、少なくとも38の銘柄がビットコインを上回るパフォーマンスを示すと期待されていたが、実際にビットコインを上回ったのはわずか7銘柄にすぎない」とし、「投資家の資金が依然としてビットコインに集中し続けているため、アルトコインのブレイクアウトの勢いが不足している」と指摘した。
ビットコインの市場支配力（ドミナンス）が依然として高いことが障壁となっている。トランプ次期大統領の当選後、ビットコイン価格は史上最高値を記録し、市場支配力は60.61%まで上昇した。
アルトコインシーズン到来にはビットコインのドミナンスが低下する必要があるが、アルトコインシーズンの到来にはまだ時間がかかる可能性があると分析されている。
仮想通貨アナリストのベンジャミン・コーヘンは「ビットコインに対するアルトコインの価値は、過去3年間全体的に低迷している」とし、「ドージコインなど一部のミームコインの『一時的な急騰』は、弱含みの中での一時的な反発に過ぎない。年末にかけてアルトコインの価値はビットコインに対して引き続き下落し、弱含みを続けるだろう」と述べた。
一方、仮想資産戦略家のマイケル・ヴァン・デ・ポップは「アルトコインシーズンの到来は、今後市場に流入する流動性の規模にかかっている」とし、「仮想通貨市場が4年周期の強気相場を繰り返すと考えるならば、今が投資を始める良いタイミングかもしれない。市場は今後3〜4週間以内に底値をテストする可能性もある」と語った。
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