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世界を震撼させる「ローンオフェンダー」過激な思想に傾倒する単独テロの増加は日本でも脅威に

佐藤美穂 アクセス  

各国でイスラム教スンニ派の過激派組織「イスラム国(IS)」に触発され、テロ組織に属さず単独でテロを行う「ローンオフェンダー(lone offender)」が近年増加し、世界が再びテロの脅威に直面している。

精神疾患や経済的困窮、社会に対する恨みや不満を背景に、過激な思想に自ら傾倒するケースが増加しており、日本でも新たな脅威に対応するため、今年4月には警視庁に専門チームが新設されるという。

3日(現地時間)「ワシントン・ポスト(WP)」は、昨年8月のテイラー・スウィフトのウィーン公演を狙ったテロ予告から、年明け早々の1日に発生したニューオーリンズで群衆に車が突入する事件まで、近年のテロ行為には類似の傾向が見られると指摘した。

WPによると、テイラー・スウィフトのウィーン公演で無差別殺人を企てて逮捕された19歳の容疑者は鬱病を患い、学校でも孤立するなど社会生活に困難を感じていた。

経済的にも将来の希望もなく引きこもっていた容疑者は、オンラインの暴力的な動画に没頭し、ISを支持するチャットルームでテロへの着想を得たようだ。

警察の捜査によると、容疑者はISの過去の活動を伝える動画を頻繁に視聴し、IS関係者を名乗る人物に自ら連絡を取り、犯行についての助言を求めたという。

WPはこの容疑者と少なくとも15人が犠牲となったニューオーリンズの突入事件の犯人との類似性を指摘した。

突入事件の具体的な動機はまだ捜査中にあるが、犯人のシャムスド・ディン・ジャバー(42)も19歳の容疑者と同様、社会的な失敗から自発的に過激な思想に傾倒したとみられている。

元アメリカ陸軍兵のジャバーは2度の離婚を経験し、事業の失敗や失業などによる生活苦に瀕していたことが判明した。

2002年には窃盗容疑で逮捕され、有罪を認めて罰金刑などを受けたほか、2005年には無効の運転免許で運転していたため逮捕され、こちらも有罪を認めて罰金刑を受けている。

ジャバーの車からはISの旗が発見され、自ら「ISからインスピレーションを得ている」と述べ、殺人への欲求を口にしながら、ISへの忠誠を誓う動画も確認された。

最近増加している「ローンオフェンダー」について、複数の専門家が「彼らは宗教的信仰心や政治的イデオロギーよりも、個人的な挫折感から犯行に及んだとみられる」と指摘しているとWPは伝えた。

佐藤美穂
editor@kangnamtimes.com

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