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「完全に洗脳」されながら「ロシア軍より優秀」…ウクライナ特殊部隊が語る北朝鮮兵の実態

佐藤美穂 アクセス  

ロシアに派遣された北朝鮮軍が弾薬とチョコレートだけを持って活動しているとウクライナ軍が明らかにした。

派遣軍との交戦に参加したウクライナ軍の第1戦闘潜水大隊の一隊員は、27日(現地時間)スカイ・ニュースに「北朝鮮軍が戦闘に必要な補給品として弾薬とチョコレートだけを持っていることに驚いた」と語った。隊員は「水筒を持っている兵士は一人もいなかった」とし、「彼らは襲撃して陣地を占領した後、我々の補給品で食いつなごうとしている」と述べた。

戦死した北朝鮮軍から押収した物品については「手紙はもちろん、ノートやメモもあった。手描きの地図もあった。子供と母親の写真、家族に送ろうとしていた手紙もあった」とし、「一部のメモは兵士の戦闘経験に関するもので、彼らは現代戦の経験を通じて学ぼうとしているように見えた。それは彼らが自国のために将来直面するかもしれない紛争に備えて蓄積している経験だ」と評価した。

身分証明書はロシア人として記載されていたが、これは偽装に過ぎないと付け加えた。

第1戦闘潜水大隊のある指揮官は「彼らはロシア軍よりはるかに訓練されており、士気と決断力に優れていおり、完全に洗脳されている」とし、「彼らは皆、モデルのようにきちんと髭を剃り、身だしなみをしっかりと整えていた。髭も、乱れた髪もなかったため年齢を判断するのが難しかった。皆25歳から35歳の間に見えたが、おそらく40歳くらいまでだろう」と述べた。

また、白いヘルメットをかぶった北朝鮮軍が死傷者を回収する様子が目撃されるなど、戦場で北朝鮮軍の存在の証拠を隠そうとする動きがあり、捕虜になる危険を冒すよりも手榴弾で自爆する姿が目撃されたとも言及した。ある北朝鮮兵士が手榴弾を爆発させる前に「キム・ジョンウン将軍万歳」と叫ぶ声も聞こえたと主張した。

武装状態については「小銃と軍服などの装備はロシア軍より良かったが、中装甲装備が不足していた」とし、「北朝鮮軍は徒歩でのみ移動し、弾薬を運ぶ際にはゴルフカートを使用していた」と戦闘方式を説明した。ウクライナ特殊作戦軍(SOF)は、映像を通じてロシアに派遣された北朝鮮軍と推定される戦死者から遺伝子情報を収集したと説明した。映像にはウクライナ軍が綿棒を使って北朝鮮軍と推定される戦死者の遺体から唾液を採取したり、髪の毛を切って採取する場面が映っていた。

北朝鮮は昨年10月末にロシアのクルスク州に1万1,000〜1万2,000人の軍人を送り、ロシアと軍事作戦を行っている。今月中旬までに北朝鮮軍の死傷者は4,000人以上で、その中で戦死者は1,000人程度と伝えられている。

ウクライナのメディア「イボケーション・インフォ」は、クルスク地域に北朝鮮軍のみで構成された第91〜94旅団がそれぞれクルスク地域の北側と東側に配備されていると分析した。精鋭部隊である暴風軍団に所属する北朝鮮軍は、現代戦に見合った訓練とロシア軍の火力・装備支援を十分に受けないまま戦場に投入されたと推測される。特に、北朝鮮軍はウクライナ軍が運用する一人称視点(FPV)ドローンに脆弱であるとの報告が多い。ただし、北朝鮮軍が戦闘経験を詳細に記録し、戦場経験を新しい技術に関する理解を深めるための作業を行っているという状況が引き続き明らかになっている。

元々兵力と資源で劣勢にあるウクライナ軍は、北朝鮮軍をその存在だけで脅威と認識している。ウクライナと韓国はともに北朝鮮の増援軍派遣の可能性を想定している。米当局者は、ニューヨーク・タイムズ(NYT)に北朝鮮軍の追加兵力が2か月以内に到着する可能性があると語った。

佐藤美穂
editor@kangnamtimes.com

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