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「米国が真珠湾で日本を攻撃したようなもの」トランプ大統領のゼレンスキー非難が加速、共和党内外からも懸念の声

荒巻俊 アクセス  

ウクライナの終戦交渉を主導しようとするドナルド・トランプ米大統領が、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領には触れずに、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領の批判に集中している。「独裁者」という言葉まで用いてゼレンスキー大統領を追い詰めようとしたことで、米国共和党の内部からも懸念の声が上がっている。

トランプ大統領は19日(現地時間)、SNS「トゥルースソーシャル」に投稿し、ゼレンスキー大統領を「選挙を行わない独裁者」、「そこそこの成功を収めたコメディアン」などと呼び、貶めた。前日18日の記者会見でゼレンスキー大統領が再選のための選挙を行っていないと指摘し、終戦交渉の参加資格に疑問を呈したのに続き、わずか1日で批判の度合いを強めた。

ワシントン・ポストは「これまでのトランプ大統領の発言を見ると、彼は戦争の責任についてゼレンスキー大統領と西側を繰り返し非難する一方で、侵略者であるプーチン大統領の責任にはほとんど触れていない」と報じた。最近のゼレンスキー大統領に対する批判が新しいものではなく、一貫したものであるという趣旨だ。

トランプ大統領は、昨年10月にもゼレンスキー大統領について「戦争を絶対に始めてはいけない」と発言していた。ロシアとウクライナの戦争責任がウクライナにあるという主張を当選前から一貫して行ってきたことになる。

一方、ロシアが戦争を始めたと言及することは、ほとんどなかった。トランプ大統領はロシアに対して批判的な見解を示す際も「悪い誤り」といった表現を用い、道徳の側面ではなく戦略の側面を強調していた。

トランプ大統領がこのような態度を取る理由は、依然として不明だ。プーチン大統領のような「ストロングマン(権威主義的指導者)」に親近感を持っているからだとか、取引関係を求めるあまり2016年の大統領選でロシアが自身を支援したと考えているからだという見方がある。

一方では、ウクライナから希土類などの鉱物資源を含む支援の見返りを得るための圧力だという解釈もある。AP通信は、ゼレンスキー大統領が見返りの要求を拒否したことに、トランプ政権が不満を示したと伝えている。

保守系評論家のジョン・ポドレッツ氏は「戦争を終結させる最善の方法として、頭の中でウクライナを『戦争狂』に仕立て上げることを決めたのかもしれない」と指摘した。終戦という目標達成のために事実関係まで歪める、一種の陰謀論的な戦略の可能性があるという解釈だ。ワシントン・ポストはこの発言について「妥当な部分がある」と評している。

このようなトランプ大統領の言動は、広範な反発を招いている。欧州の首脳たちがゼレンスキー大統領の民主的正統性に言及して支持を表明しているだけでなく、米国内の両陣営からも批判の声が上がっている。

民主党のチャック・シューマー上院院内総務は「米国の大統領が友人から離れ、ウラジーミル・プーチンのような暴力的な人物を支持するのを見るのは吐き気がする」と強く非難した。同党のディック・ダービン上院議員も「トランプ大統領はプーチンの立場からすれば、お手の物だ」と指摘した。

トランプ大統領の親友であるボリス・ジョンソン前英首相もSNSの「X(旧ツイッター)」で、「当たり前のことだが、ウクライナが戦争を始めたわけではない」とし、「それは米国が真珠湾で日本を攻撃したと言うようなものだ」と述べた。

荒巻俊
editor@kangnamtimes.com

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