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2025年05月09日金曜日
ホームニュースIT・テック【株式情報】アップル幹部が断言「AI検索が従来の検索エンジンを駆逐する」 グーグル株価7%急落の波紋

【株式情報】アップル幹部が断言「AI検索が従来の検索エンジンを駆逐する」 グーグル株価7%急落の波紋

引用:Shutterstock

アップルの副社長が、人工知能(AI)を利用した検索が従来の検索エンジンに取って代わると明言した。

ブルームバーグ通信は7日(現地時間)、アップルのサービス部門責任者であるバイスプレジデント、エディ・キュー氏が、ワシントンDCの連邦裁判所で開かれたオンライン検索市場におけるグーグルの独占解消を目指す裁判に証人として出廷し、このように証言したと報じた。

キュー氏は「Safari(サファリ)ブラウザの検索量が先月初めて減少した」と述べ、「これは人々がAIをより多く使用するようになった結果だ」と分析した。サファリはアップルのブラウザだ。グーグルは、サファリのデフォルト検索エンジンとしての設定の対価として、2022年時点でアップルに年間200億ドル(約2兆8,700億円)の収益を共有している。

キュー氏は「オープンAIやPerplexity(パープレ)、Anthropic(アンソロピック)のようなAIベースの検索提供者が最終的にはグーグルのような従来の検索エンジンに取って代わるだろう」と述べ、「これらの企業のAIは今後サファリで選択可能なオプションとして追加される見込みだ」と語った。

ただし、「これらのAIがオプションとして追加されても、デフォルトの検索エンジンにはならないだろう」とし、「これらのAIにはまだ改善の余地がある」と付け加えた。

キュー氏は、アップルがパープレとも協議を進めている事実にも言及した。

「これらのAIが迅速に改善されなくても、提供される他の機能が非常に優れているため、ユーザーは移行するだろう」とし、「十分な資金力を持つ大手企業も参入しているため、従来の検索からAI検索への移行が起こらない理由はないと考えている」と述べた。

さらに「生成AIの核心技術である大規模言語モデル(LLM)が進化し続けることで、ユーザーがAIベースの検索に移行する理由がさらに増えるだろう」と付け加えた。

しかし、キュー氏は「依然としてグーグルがサファリのデフォルト検索エンジンであり続けるべきだと考えている。グーグルとの収益共有契約が破棄されるのではないかと心配して眠れない夜もあった」と述べた。

キュー氏のこの発言を受け、グーグルの検索市場における支配力が揺らぐのではないかとの懸念が広がった。その結果、ニューヨーク証券取引所でグーグルの親会社アルファベットの株価は7%以上急落した。

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