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2025年05月16日金曜日
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中国シャオミ「わざと納品遅らせレア感演出」爆発的ヒットから一転、新規注文が前月比55%減

偽装オプションなど品質をめぐるトラブルが相次ぎ、消費者の信頼が低下

中国の電気自動車市場で後発ながら急成長し注目を集めていたシャオミが、最近になって消費者の信頼を失い、販売に陰りが見え始めていることが明らかになった。

14日(現地時間)ロイター通信によると、シャオミの電動セダン「SU7」に対する新規注文が急減しているという。

証券業界の分析レポートによれば、先月の新規注文は前月比で55%減少し、この傾向は今月に入っても続いていることが分かった。今月前半2週間の受注件数は1万3,500件にとどまり、3月第2週だけで2万3,000件の注文が入っていた時期と比べると大きく落ち込んでいる状況だ。

引用:シャオミEV
引用:シャオミEV

シャオミが昨年3月に発売したSU7は「シャイカン(シャオミ+タイカン)」と呼ばれ、爆発的な販売ブームを巻き起こした。昨年12月には、テスラのモデル3の販売台数を上回るほどの売れ行きを記録したとされている。

しかし先月、SU7に乗っていた女子大生3人が高速道路でガードレールに衝突し、車両の火災により死亡するという事故が発生して以降、販売は下り坂をたどっている。事故当時、運転支援システムが作動していたことが明らかになり、さらなる波紋を呼んでいるという。

この事故の後、シャオミの最高経営責任者(CEO)であるレイ・ジュン氏は、メディア対応を控える姿勢を見せている。去る10日には「創業以来、この1カ月が最も大変な時期だった」とし「精神的に大きなショックを受け、しばらくの間、SNSでの配信を控えていた」と語った。

また、シャオミの電気自動車は、最近の中国政府による品質評価で最低ランクを受けた。さらに、SU7ウルトラに搭載された4万2,000元(約85万円)相当の高額オプションであるカーボンファイバー製のデュアルダクト付きフロントボンネットに、実際には機能がないことが判明し、消費者の信頼を大きく損なう事態が発生した。

このほかにも、ばらつきのある納車時期も、消費者の不満を招いているという。一部のアナリストの間では、シャオミが希少性を演出するために意図的に納車期間を長く設定しているのではないかとの見方が出ているという。

ロイター通信によると、シャオミはSU7の公式な納車予定期間を26週から最長11カ月と発表しているという。

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