

ロシアとウクライナが約3年2か月ぶりに交渉のテーブルに着いてから数時間後、両国間で無人機(ドローン)による攻撃が相次いだ。
17日(現地時間)、ウクライナ当局は同日午前6時頃、ロシアのドローンがスームィ州ビロピッリャ村のバスを攻撃し、民間人9人が死亡、7人が負傷したと発表した。この地域はロシア国境からわずか10kmに位置し、当時バスはスームィ最前線から民間人を避難させている途中だった。
これに対しロシア国防省は、「ウクライナの軍事装備集結地を攻撃した」と主張している。
同日、キーウ・インディペンデントによると、ウクライナ保安庁(SBU)は、ロシアが2014年に強制編入したクリミア半島にあるロシア軍の弾薬庫に対してドローン攻撃を行ったと明らかにした。
SBUのドローンは、クリミア半島南部シンフェロポリ郊外のペレバルノエにある黒海艦隊第126独立沿岸防衛旅団(軍部隊12676)の弾薬庫を標的にしたと報じられている。攻撃の正確な時刻は明らかにされていない。
この弾薬庫は、シンフェロポリとウクライナを結ぶ主要高速道路近くにある兵站拠点であり、各種武器や軍装備、燃料が保管されていた。ウクライナのドローン攻撃により大規模な爆発と火災が発生し、周辺では濃い黒煙が立ち上っていると伝えられている。
近隣住民からも「爆発音とともに黒煙が確認された」との証言が寄せられた。
SBU関係者は「ウクライナは、ロシアが占領したクリミア半島において、敵軍の軍事力を弱体化させるための行動を続けていく」と述べた。
一部報道では、この爆発によりロシア軍人15人が死亡したとの情報もある。親ウクライナ派のテレグラムアカウント「ExileNova+」は、現地基地でのロシア兵士の死者数を伝えている。
ロシアメディアによれば、今回の攻撃はウクライナが先に仕掛けたとされている。
また、16日午前3時30分ごろ、ロシアのインサイダー紙とモスクワ・タイムズによると、クリミア半島セバストポリで2回の大きな爆発音が発生した。午前5時25分にはクリミア南岸で5回以上の爆発が感知され、午前6時39分にはペレバルノエの黒海艦隊第126旅団基地周辺で爆発音と黒煙が確認された。
ロシア当局は午前8時に周辺の高速道路を一時的に封鎖し、1時間後に通行を再開。午前9時19分には、黒海上空で43機、クリミア半島上空で21機のドローンを撃墜したと発表した。その後、午前10時には弾薬庫で再び大規模な爆発が起きた。

3年ぶりに顔を合わせたロシア、ウクライナに「永遠に戦争する準備がある」と威嚇
トランプ「19日にプーチンと通話、続けてゼレンスキーとも会談予定」
交渉は16日、トルコ・イスタンブールで行われ、ロシアとウクライナの代表団が2022年3月以来初めて平和交渉の場に集まった。しかし、停戦などの核心的問題で両者の立場の隔たりが大きく、戦争捕虜の交換を除いては合意に至らず、会談はわずか90分で終了した。
ウクライナ外交筋はAFP通信に対し、「ロシア代表団は、ウクライナが現在支配している広範な地域からの撤退を要求するなど、到底受け入れられない条件を提示した」と批判した。
米紙ワシントン・ポストによると、ロシア代表団のウラジーミル・メディンスキー大統領補佐官は、「この場にいる誰かは愛する人をさらに多く失うかもしれない。ロシアは永遠に戦争する準備がある」と発言したという。
英紙テレグラフによれば、メディンスキー補佐官は「我々はどれほど時間がかかろうとも戦う覚悟がある。かつてスウェーデンとは21年戦った。あなた方はどれほど耐える覚悟があるのか」と語った。
その後、ドナルド・トランプ米大統領は、19日にロシアのプーチン大統領と電話会談を行い、ウクライナ戦争の終結や貿易問題について協議する予定だと発表した。
トランプ大統領はSNS「トゥルースソーシャル」を通じて、「月曜(19日)午前10時にプーチン大統領と電話会談を行う」と明かし、「通話のテーマは、毎週5,000人以上のロシア・ウクライナ兵士が犠牲になっている『大虐殺』を止めることと貿易についてだ」と述べた。
さらに、「その後はウクライナのゼレンスキー大統領やNATOの複数の加盟国とも対話を行う予定だ」と付け加えた。