メインメニューへスキップ(上段) メインコンテンツへスキップ メインメニューへスキップ(下段)

【トランプよ、見ているか】習近平・プーチンの蜜月関係が深まる中、トランプの「逆キッシンジャー戦略」が崩壊の危機に

有馬侑之介 アクセス  

中露、エネルギー・軍事協力を強化~トランプ大統領の親露戦略は成果乏しく

引用:ニューシス
引用:ニューシス

「国際情勢は新たな転換点を迎えた。東風が西風を圧倒している」

中国建国の父、毛沢東は1957年11月18日、スターリンの招きでモスクワを訪れた際、こう語った。ここでの「東風」はソ連や中国などの社会主義国家を、「西風」は米国をはじめとする資本主義陣営を指す。これは当時、ソ連が世界初の人工衛星スプートニクを打ち上げた直後であり、毛はその快挙を祝う演説の中でこの言葉を残した。以降、中国は自国開発の弾道ミサイルに「東風(ドンフォン、DF)」の名を冠するようになった。

習近平国家主席は今年2月、IT企業の代表者との会合でこの毛の発言を引用し、「長期的には東風が優勢になる」と語った。背景には、中国AI企業「ディープシーク」が低コスト・高性能のAIモデルを開発し、世界を驚かせたという自信がある。

習主席は5月7日から10日にかけてロシアを国賓訪問し、プーチン大統領との関係の強さを内外にアピールした。8日にはクレムリンで3時間半に及ぶ首脳会談を行い、翌9日にはモスクワの赤の広場で開かれた旧ソ連の対独戦勝80周年を記念する軍事パレードにも共に出席。この行事には中国人民解放軍の儀仗隊も参加し、両首脳は並んで軍隊の行進を見守った。

習主席は訪問に先立ち、ロシア国営紙「ロシースカヤ・ガゼータ」に寄稿した文章の中で「中国とロシアは共に血を流し、反ファシズム戦争を戦った」とし、「覇権やいじめ、横暴な一方主義は世界に深刻な害を及ぼしている」と米国を強くけん制した。

首脳会談後に発表された「新時代の包括的パートナーシップと戦略的協力の強化に関する共同声明」でも、両国は米国の一方的な関税政策や輸出規制に反対の立場を示し、「国際経済秩序やサプライチェーンを破壊する行為に断固反対する」と明言。さらに、米国による「二重抑止」戦略に対抗するため、今後も軍事分野を含む協力を継続すると強調した。

ウクライナ問題でも両首脳は足並みを揃えた。共同声明では「平和実現の努力を支持するが、根本的な原因の解決が必要」と述べ、NATO拡大を懸念するロシアの立場を暗に擁護。また、北朝鮮についても「一方的な制裁や軍事的圧力、地域の軍事化を避けるべき」と述べ、北、中、露の戦略的連携の強化をにじませた。

こうした中露の蜜月関係は、対中けん制を狙って親露路線をとってきたトランプ米大統領にとっては皮肉な展開といえる。トランプ氏はウクライナに対して、ロシアが占領した領土の放棄を求めるなど、ロシア寄りの姿勢を見せてきたが、停戦交渉において目立った成果は出せていない。

引用:ニューシス
引用:ニューシス

一方で中国との関係では、中国製品に高関税を課すなど圧力を強めるトランプ氏に対し、ロシアと中国の経済協力はむしろ拡大している。ブルームバーグ通信によると、2023年の中露の貿易総額は2450億ドル(約3兆5518億円)で過去最高を更新。2030年には3000億ドル(約4兆3479億円)に達する見通しだという。さらに「シベリアの力2」と呼ばれる天然ガスパイプライン事業が進行中で、貿易決済の大部分を自国通貨で行う方針も合意された。

米紙ニューヨーク・タイムズは、「習近平・プーチン両首脳はトランプ大統領とそれぞれ関税・戦争問題で交渉しているが、トランプ氏はどちらの分野でも明確な成果を出せていない」と論評した。

トランプ大統領は就任以来、「連俄制華(ロシアと連携し中国を抑える)」といういわば「逆キッシンジャー戦略」を推進してきた。これは冷戦期、キッシンジャー元国務長官が提唱した「連華制ソ(中国と手を組みソ連を抑える)」に対する逆パターンだ。

引用:ニューシス
引用:ニューシス

だが、現実には習主席とプーチン大統領は連携を強め、米国に対抗する姿勢を明確にしており、「逆キッシンジャー」は成果を上げていない。仏紙ル・モンドは「中露両首脳が並んで立つ姿は、国際秩序に対抗する新たな政治ショーケースだ」と評した。

中でも注目されるのは軍事協力で、両国は合同軍事演習の規模や頻度を年々拡大している。ロシア専門家アルチョム・ルーキン氏は「相互防衛条約こそ結んでいないが、実質的に共同軍事作戦を遂行できる体制が整っている」と分析し、「将来的に同盟関係に発展する可能性もある」と予測する。

有馬侑之介
arimay@kangnamtimesjp.com

コメント0

300

コメント0

[ニュース] ランキング

  • 【医療革命】セルフ注射できる“抗癌剤”、“経口肥満薬”がFDA承認待ち!
  • 「サムスン震撼」アップルが放つ“1万円ヒンジの刃”…折りたたみiPhoneが価格の常識を折る!
  • 「親を踏んで感謝を学べ?」…中国高校の“人間橋教育”に世界が凍りついた!
  • 【奇跡】ノートPCが弾丸を止めた!…ブラジル銃撃で中国人実業家が命拾い
  • 【禁断の家族史】金正恩の母コ・ヨンヒ、その“在日ルーツ”が示す北朝鮮最高権力の影
  • 「まともな人だけ来てほしい」…最新調査で見えたアメリカ人の“選別的な寛容さ”

こんな記事も読まれています

  • 「中国では100万円安い!?」…世界がざわついた“日本ブランドSUV”の正体とは
  • 3.9秒で駆け抜ける巨体!…ベンツの血統とBYDの技術が融合した「デンザN8L」の衝撃
  • 【価格革命】マツダ「CX-70 PHEV」1万ドル値下げ…トヨタ・ホンダに挑む“コストパフォーマンス逆襲”
  • “動く彫刻”が示す新たなラグジュアリーの形…メルセデス・ベンツ「ビジョン・アイコニック」公開!
  • 「レモン風味は特に要注意」…炭酸水で歯が“侵食”される!専門家警告「長期飲用は危険」
  • 【涙の忠誠心】交通事故で動かなくなった主人を助けようと、犬は“骨折したまま”歩いて帰った
  • 妊娠中の飼い主のお腹で赤ちゃんの胎動を感じた犬、その反応は?
  • 「50年前、私が盗んだ」良心の告白で古代ギリシャ遺物が帰還した事件の全貌

こんな記事も読まれています

  • 「中国では100万円安い!?」…世界がざわついた“日本ブランドSUV”の正体とは
  • 3.9秒で駆け抜ける巨体!…ベンツの血統とBYDの技術が融合した「デンザN8L」の衝撃
  • 【価格革命】マツダ「CX-70 PHEV」1万ドル値下げ…トヨタ・ホンダに挑む“コストパフォーマンス逆襲”
  • “動く彫刻”が示す新たなラグジュアリーの形…メルセデス・ベンツ「ビジョン・アイコニック」公開!
  • 「レモン風味は特に要注意」…炭酸水で歯が“侵食”される!専門家警告「長期飲用は危険」
  • 【涙の忠誠心】交通事故で動かなくなった主人を助けようと、犬は“骨折したまま”歩いて帰った
  • 妊娠中の飼い主のお腹で赤ちゃんの胎動を感じた犬、その反応は?
  • 「50年前、私が盗んだ」良心の告白で古代ギリシャ遺物が帰還した事件の全貌

おすすめニュース

  • 1
    「大谷も小心者だったのか…」→ “野球史上最も偉大な試合”で答えた!これがスーパースターの会話術だ

    フォトニュース 

  • 2
    「味が違う…」気づかなければ命を落としていた…同僚のコーヒーに“殺虫剤”を入れた看護助手の末路

    トレンド 

  • 3
    「前科者でも働ける社会を」中国の大手スーパーが“前科者採用枠”を設置、30人雇用で世論が真っ二つに

    トレンド 

  • 4
    「こんな試合、二度とあってはならない!」大谷翔平、“6回10K無失点+3発”の狂気的な活躍でWS進出を決定づける

    フォトニュース 

  • 5
    「ありえない!ありえない!」大谷翔平が“登板中に3発”!MLB史上初の“狂気的偉業”にキム・ビョンヒョン氏絶句

    スポーツ 

話題

  • 1
    「人間の姿をした悪魔...」妊婦誘拐&臓器摘出の首領逮捕!米メキシコ合同作戦で“恐怖のカルテル”壊滅

    トレンド 

  • 2
    【世界初 】AI「ディエラ」がアルバニア政府の大臣に就任!“腐敗ゼロ”目指す、国家規模の大胆実験

    トレンド 

  • 3
    「iPhone大量盗難の闇」...ロンドンで“携帯8万台”盗難、組織化進む犯罪と警察の苦戦

    トレンド 

  • 4
    「休み明けのだるさが消えない?」回復しない疲労は“慢性疲労症候群”かも

    ライフスタイル 

  • 5
    「突然のストレスで頭が膨らむような感覚」?“自律神経乱れ”で起こる体の異変に要注意

    ライフスタイル